2009年12月22日:パート6

 日本時間でちょうど午後(夕方の)5時30分になったところ。 飛行機はインドに向かって順調に飛行を続けている。 たった今、JAL機内の「映画&ビデオシステム」で米国映画「パブリック・エネミーズ」を見終わった。 主人公は恐慌時代の伝説の銀行強盗、ジョン・デリンジャーだ。 デリンジャー役のジョニー・デップと捜査官を演じたクリスチャン・ベイルの対決は見応え十分だった。(ふう)

 以前のブログでもちょっと触れたが、前回の自民党総裁選挙に河野太郎衆院議員を担ぎ出した「主犯格」は「YSコンビ」(山本一太と世耕弘成)だった。 世代交代に反発する党内の長老グループや青木幹雄元参院議員会長が(依然として)隠然たる力を持つ参院自民党から見れば、それこそ「パブリックエネミーNo.1」みたいな存在だ。(笑)

 当然のことながら、谷垣総裁の人事(正確には参院枠人事)で山本・世耕の2人は「あらゆるポスト」から外された。 さすがに参院常任委員会の筆頭理事ポスト(山本ー外交防衛、世耕ー総務)からは除外出来なかったようだ。 参院自民党の限られた人数と3期というキャリアから考えて、「どこかの、しかも複数の委員会理事」を受けねばならないことは分かっていた。  そこだけは参院自民党執行部の某幹部に「そりゃあ、外交ですよね!(ニヤリ)」と囁いてもいた。 

 自分が安堵したのは(世耕氏もきっと同じ気持ちだと思う)、2人の熱気で「河野陣営」に引っ張り込んだ(?)「次世代ホープたち」が冷遇されなかったことだ。(ホッ!) たとえば、「柴山昌彦衆院議員」は党の政調副会長に抜擢された。 前国会の予算委員会(TV中継入り)では鳩山総理に鋭い質問を浴びせ、次世代ホープとしての評価を高めた。 

 「平将明衆院議員」は党の「経済産業部会長」に任命され、精力的に活動している。 来年1月の衆院予算委員会では「無駄撲滅チーム」を代表して必ず質問に立つだろう。 参院自民党の数少ない同志だった「義家弘介参院議員」は党の「文部・科学部会長」になり、次々と「反転攻勢」のタマを打ち出している。 当選して2ヶ月しか経っていないのに(リクスを承知で)河野太郎の推薦人になってくれた「斎藤健衆院議員」は党の「環境部会長」に大抜擢された。 このスピード出世は新記録だと思う。

 もちろん、「河野チーム」に加わった上記のメンバーはそれぞれ独自の判断で総裁選挙を戦った。 「同じ危機感」を共有していたからこそ、河野太郎を応援すると決めたのだ。 誰かに頼まれたから「ホイホイ乗る」みたいな「軽い人物」は1人もいない。 それでも、YSコンビで「彼ら」を誘ったことは間違いないし、そのことで「政治的なマイナス」を被ることがあったとしたら、ちょっぴり胸が痛んだことは間違いない。(ああ、よかった!)

 ひとことで言うと、河野太郎の擁立で動いた中心メンバーのうち、首謀者である「山本・世耕」には厳しく対応し、他の議員たちはうまく懐柔するという作戦だ。 自分たちに敵対した勢力に対して懲罰に差をつける。 これは自民党の古狸と呼ばれる方々がよく使う「分断戦術」なのだ。(笑X2) 実際、参院自民党のある幹部が「局長とか、長のつくポストはやめてくれ!」と衆院の某大物議員に言ったらしい。(笑X3)

 野党になった自民党で目立つポストは3つだけ。 総裁と幹事長と政調会長だ。 野党になってまで「これこれの役職が欲しい」なんて最初から思っていない。 が、しかし、露出する機会そのものが少なくなるだけに、「肩書きのない野党議員」が発信するためには人一倍の努力が要る。 それもまた事実だ。 加えて、(僭越ながら)他の多くの自民党参院議員より「攻撃力」のある「YS砲」(山本・世耕砲)を参院予算委員会のような表舞台で炸裂させるチャンスは恐らくない! それをやったら「懲罰の効果」がなくなってしまうもの!(苦笑) すなわち、勝負はそれぞれの所属委員会での質疑ということになる。

 政治家としての活躍を妨げる様々な負の要素を跳ね返し、いかに発信を続けていけるか?! 知恵と行動力をフルに活用して存在感を高め、政策や政局にどんなインパクトを与えていけるのか?! そのチャレンジが面白いのだ。(ニッコリ)

追伸:映画「パブリックエネミーズ」ではデリンジャー強盗団の全員が射殺される。 が、しかし、参院自民党の「反乱分子」は殺されたりしない!(笑x3) 踏ん張っていれば、相手が(勝手に)死滅するのだ。 時代に淘汰されて...。
 

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