2009年7月15日

 ご存知のとおり、自分は昨年9月の自民党総裁選挙で「麻生太郎」と書かなかった。 これまで「麻生内閣の政策」に(党の正式なプロセスを経て決定されるまでは)異論を唱えることも少なくなかった。 事実、マスコミでは「山本一太は反麻生陣営」と色分けされていた。(ちょっと違うんだけど!) 他方、「麻生総理の手で解散総選挙をやるのが政治の筋だ」とも言い続けて来た。
 
 が、しかし、「麻生総理と距離を置く議員」の1人に数えられている自分の目から見ても、「最近の永田町の景色」は見苦しく映る。 麻生内閣の支持率が低迷し、地元でも麻生批判は強い。 それを心配するのはよく分かる。 が、これまで「麻生内閣を支える」とか、「我こそは盟友だ」みたいなことを言い続けて来た人々まで(いざ総理が解散を決断するや否や)「麻生首相の悪口」を言い始めた。 「こんな不人気な総理の下では、とても選挙は戦えない!」と。
 
 ここ数日、複数の自民党議員がテレビで麻生総理の「人格攻撃」をしている。 その映像を見てふと思った。 「この発言を聴いた国民は、『ああ、この政治家は人気のない麻生首相を厳しくやっつけている!なんて立派な議員だろう!』と拍手してくれるだろうか?この議員の地元の票は増えるだろうか?」と。 いや、恐らく逆だ。 有権者はきっとこう思う。 「自分たちが選んだ総裁をここまでこき下ろすなんて嫌な感じだ。内輪もめはいい加減にしてもらいたい!」と。 少なくとも、群馬県の支持者は怒っている。 先日もお叱りを受けた。 「一太君、いくら選挙に勝ちたいからって、総理をコロコロ変えたりする、な!」と。
 
 知ってますか? どんな人間にも「プライド」というものがある。 ましてや、麻生首相の「自負心」は強烈だ。 ここまで「侮辱」されたら、意地でも(死んでも)解散するだろう。 すなわち、この段階まで来て(かつ「内閣不信任案」を否決しておきながら)「総理を公に中傷する」ことは(あらゆる意味で)「逆効果」になる。
 
 本日、「地方選の総括と今後の方針を議論するための両院議員総会開催を求める署名のお願い」と題したペーパーが(改めて)議員会館事務所に送付されて来た。 「差し出し人」は「マニフェスト連合会議有志」ではなく、「17人の呼びかけ人」になっていた。 この中には「尊敬するベテラン議員」の名前も含まれている。 
 
 が、しかし、「参議院議員山本一太」はこの文書には署名しない。 この時点で「両院議員総会を開催する」ことにも反対だ。 「両院議員総会での総括」が意味するものは次の2つ。(1)内閣総理大臣が決断し、与党幹部会で了承され、マスコミでも大々的に報じられた「来週の解散→8.30選挙」という日程をブロックする(2)「前倒し総裁選挙」をやって「違う表紙」(4人目の総理)で選挙を戦う態勢を作るーということだ。 麻生総理が「来週解散→8.30選挙」のスケジュールを変えることは(あらゆる要素から考えて)あり得ない! この状況下で「麻生降ろし」をやることは、自民党にとって「何のプラス」もない! 次の選挙にマイナスに働くだけだ。(キッパリ)
 
追伸:「一太さん、このままでいいんですか?何か行動は起こさないんですか?」「両院議員総会はやっぱりダメですかねえ?」「山本さんは、これからの政局をどう読む?」 ブログを読んでいる「若手・中堅議員」からの「模索電話」がやけに増えている。 「小野寺五典衆院議員」のメールではないが、「皆、迷っている」ということだろう。 

 あの、ね。 私は他人に「自分の考え」を押し付けたりしません!(何しろ、押し付けられるのがこんなに嫌いなのだから、他人に何かを強要出来るワケがない!(笑)) 「個々の政治家」が「個々の信念」に従って行動すればいいのだ。(キッパリ) 
 
 
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