2009年7月5日:パート2

 30年以上前に(高校時代だったような気がするが)流行ったウィスキーの「テレビCM」で、「ソ、ソ、ソクラテスもプラトンも、みんな悩んで大きくなった!」というのがあった。 「政治家」だって、悩み、苦しみながら成長する。 自らの信じる政策や政治理念を実現するために、部会や調査会で積極的に発言し、勉強会や議員連盟で提言(法案等)を発表し、政局でリスクを賭けて戦う。 こうした経験を積み上げながら「大きくなっていく」のだ。
 
 あらゆる機会を捉えて自分の立場や主張を発信する。 同時に反対の立場を取る「仲間」と時には激しく対立する。 党の上層部に叩かれながら、マスコミに批判されながら「ケンカ(議論)の仕方」を憶え、胆力と行動力を鍛えていく。 こうした日々の激しい競争の中で政治家としての能力を磨き、存在感を高める。 「あいつはこの問題に知識がある!」「この議員には突破力がある!」「この人には優れたコミュニケーションの能力がある!」 国会でも、党内でも、政策グループ内でも、自らの発信するメッセージや行動で評価され、発見され、抜擢されていく。 これは(ある意味で)「健全な流れ」と言っていい!
 
 あくまで仮定の話だが、たとえば「党の様々な会議」で一度も発言したことがなく、「まともな政策メッセージ」を発信したこともなく、誰かと議論を戦わせたことも、政局で存在感を示したこともない国会議員がいたとする。 それはすなわち、本人に「政策立案能力」も、国会議員としての「意志」も「志」も「信念」もないということに等しい! 少なくとも、自分はこんな努力もしなければ、発信しようともしない政治家は絶対に認めない!!(キッパリ)
 
 これも一般論として言うが、「こんなタイプの政治家」を「能力以外の理由」で党や政府の役職に抜擢するなどということは、絶対にやるべきではない! そう確信している。 そんなことをしたら、「必死の努力」で頭角を現そうとしている「有能な若手政治家」たちのヤル気を奪うことになる。 加えて、「能力の伴わない抜擢」は党や内閣の戦闘力を引き下げ、日本の政治家の「国際競争力」を著しく低下させる。 だいいち、そんな政治家をチヤホヤして重要ポストに就けたら、「国際社会の笑いもの」になってしまう!(苦笑) 実際、「能力や志のない政治家」が「重要ポストに見合う仕事」なんて(回りがお膳立てしてくれる手柄?を除いて)出来るはずがない!!(断言)
 
 この手の政治家に限って、「中身のない経歴」や「形だけの実績」(いわゆるフリル)を作り上げようと躍起になる。 しかも、自分が優遇されるのは「当然だ」とどこかで勘違いしている。 あーあ、どうしても好きになれないんだよな、この種の人間が!!(「大嫌いだ」って書きそうになったが、訂正した。(笑)) え? 特定の議員が頭にあるわけではない! が...日本独特の「情治政治」に端を発しているこの問題(現象)については、政治家を辞めた後で詳細に書く。 「当事者」(究極のインサイダー)として「回りの政治家」を冷静に観察して来た山本一太にしか伝えられない真実だからだ。(怒)
 
 「ある事件」を目の当りにして、改めて確信した。 日本政治の「世襲文化」(=最大政党の議員の3割以上が世襲という異常な状況)は、どこかで断ち切らねばいけない、と! 「政治」に「ベスト&ブライテスト」を集めるシステムを作るためにも、「同一選挙区からの世襲候補の立候補制限」は(どんなに時間がかかっても)必ず定着させねばならない。 残念ながら、「次回選挙のマニフェスト」に盛り込むのは難しそうだ。(ため息) 今回の公約に入ろうが入るまいが、(政治家でなくなった後も)ずっと言い続けるつもりだ。
 
 
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