2009年5月15日

 13日、鴻池祥肇官房副長官が辞任した。 その前日から「鴻池副長官が辞任を意向を固めた。後任は麻生派の浅野勝人参院議員を軸に調整中」という報道が流れていた。 そのニュースを目にして、ふとこう思った。 「ふうむ。浅野氏は参院外交防衛委員会の筆頭理事だ。官房副長官になったとすると、ここが空席になるなあ」と。 さらに、「昨年、外務副大臣になる以前は、自分が外交防衛委員会の自民党筆頭理事を務めていた。民主党の筆頭理事は浅尾慶一郎参院議員だし、ここは山本一太が浅野氏を引き継いで筆頭をやったほうがいいかもしれない!」とも。
 
 鴻池副長官辞任の前日だったと思う。 参院本会議の前の参院自民党議員総会で、たまたま浅野勝人参院議員の近くに座った。 「山本さん、大役で大変ですね。頑張ってくださいって言ってくれるのは嬉しいけど、まだ、自分には何の話も来ていないんですよ!」と言う浅野氏にこう囁いた。 「万一、浅野先生が官房副長官に抜擢されると(恐らくそうなると思いますが)、外交防衛委員会の筆頭理事のポストが空きます!後任は幹事長室と国会対策委員会が決めることでしょうが、私が引き継いでもいいかなと考えているんです。どうでしょうか?」 浅野氏は、「ああ、それはいい!海賊対策の法案の議論もあるし、そうなった場合は連絡を密にしてもらえるとありがたいなあ!」と話していた。
 
 参院本会議の後、ふらりと国会対策委員会の部屋に立ち寄った。 たまたまそこにいた国会対策委員長と筆頭副委員長にこう話した。 「もし浅野氏が副長官ということになると、新しい外交防衛委員会の筆頭理事を選ばなくてはいけなくなりますよね。必要なら、私が引き受けてもいいと思っています。いや、誰か別の人になっても全く問題はありませんが。(笑)まあ、一応、心の隅に置いておいてください!」 国対幹部の反応は、「分かった。幹事長室との相談で決めることになるが、その話は頭に入れておく」というものだった。
 
 その夜、布団の中で「ハッと」と気がついた。 「考えてみたら、参院外交防衛委員会は参議院で最も露出度の高い『花形委員会』の1つだ。いわゆる『外防』(がいぼう)の自民党筆頭理事を(忙しい役職とはいえ)やりたいと思っている議員は大勢いるに違いない。しかも、これまで浅野筆頭理事と一緒に苦労して来た次席の理事もいる。加えて、何より来年は参議院選挙の年だ。目立つ委員会の理事ポストは『選挙を1年後に控えた議員』がやったほうがいい!」と。
 
 さらに考えた。 「衆議院の解散は恐らく8月。お盆の前にやるか後にやるかみたいな話だ。ということは、選挙まで長くても実質3ヶ月しかない。盟友たちの選挙区を応援に飛び回らなければならないことを考えると、なるべく拘束されない立場にいたほうがいいに決まっている!」 実はこんな考えも浮かんだ。 「これからの自分の政治行動をイメージすると、ここは参院の執行部と多少なりとも距離をとっていたほうがいい。そのほうが何かと動きやすいもの!」 つい、独り言が出た。 「オレは何と浅はかなヤツだ。(苦笑)明日、もう一度、国対幹部に話して取り消しておこう!」
 
 翌日(13日)、参院本会議場で(開会直前に)脇国対筆頭副委員長をキャッチした。 席の近くまで行ってこう耳打ちした。 「脇先生、昨日の人事の件は忘れてください!バカなことを言ってすみませんでした。考えてみたら、外交防衛委員会の理事は目立つポストだし、他の人、特に来年選挙を控えた議員にやってもらったほうがいいと思います!」 「ああそう。実は...」 脇氏の話によれば、幹事長室と相談して「別のフォーメーション」になった(?)ようだ。 まあ、この話があってもなくても「山本一太筆頭理事の復活」はなかったということだ、な。(笑) 何はともあれ、本当によかった!!(ホッ)
 
 こういうのを「愚かな勇み足」というのだ。(苦笑X5)


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