2009年3月29日

 今日は午後の新幹線で福島県に入る。 相馬郡新地町の自民党支部が主催する「時局講演会」で講演するためだ。 ええと、仙台駅で「森まさこ参院議員」と合流して車で移動となっている。 仙台から車で約1時間かかるってことは、宮城県との県境にあるってことだな。
 
 「あ、山本一太さんですか?新地町自民党の責任者をやっている00です。あなたの話を聴きたいって、皆がそう言ってるんです。いや、お世辞じゃないってば。(笑)だから今日ここでやっている会合で森(まさこ)さんに頼んで携帯に電話してもらったんですよ。え?日程が合えば喜んで来てくれるって?!(会場からパチパチパチという拍手の音)ぜひ、お願いします!!」 故郷群馬県以外に山本一太の話を聴きたいという人々がいる。(ふうむ?) しかもこんな熱心に! そりゃあ、行かねばなるまい!!
 
 「将来的には企業献金を廃止し、個人献金のシステムに移していく必要がある。」 多くの自民党議員が同じ問題意識を持っている。 が、現実はそう簡単にいかない。 フランスの例ではないが、「個人献金」を無くすなら、税額控除を拡大する等の「個人献金のしやすいシステム」を導入する必要があると思う。 さらには、「企業献金」を廃止しても、「政治資金パーティー」の規定がそのままなら、「資金集めの手段」がそちらに移行するだけだ。
 
 7年前の「論座」で公表したように、山本一太の政治資金は「透明な企業献金」による収入が中心だ。 この10年近く、いわゆる「励ます会」のような「大きな政治資金パーティー」は一切やっていない。 過去、個人献金を増やそうと試みたこともあったが、なかなかうまくいかなかった。 日本社会に「寄付の習慣がない」などと言うつもりはないが、米国等に比較すれば「個人献金で政治家をサポートする」という意識は薄い。 加えて、個人の寄付がやりやすい制度にもなっていない。
 
 「個人献金」だけで政治活動を続けている民主党議員は(素直に)尊敬する。 その中には、「一太さん、ね。日本に寄付の文化がないというのは違うと思いますよ!」と明言する次世代のエースもいる。 が、しかし、少なくとも自分が知る限りにおいて、「ああ、この政治家は個人献金だけで十分な政治活動の資金を集めている!スゴい!」と思う政治家は見あたらない。(いや、「オレ(私)がいる!」と思う方がいたら、ぜひメールください!) もっとも、「政治活動にどれくらいのお金がかかるか」は、個々の政治家の考え方や政治活動の内容によって「大きく違う」のかもしれない。
 
 仮に「来月から企業献金を全廃して個人献金しか認めない」という決定がなされたとする。 「現在10名のチーム山本」は、3名の公設秘書プラス1、2名の私設秘書という体制に縮小せざる得ない。 これでは地元の「健全な要望」や「本当の世論」を吸収するための「まともな活動」は出来ない。 後援会組織を維持することも不可能だ。
 
 昨日の「朝まで生テレビ」でも、「政治に対する公的支援(政党助成金)を導入した時に、国民が一日コーヒー1杯の負担をすることで政治が透明になると言われた。政党助成金があるのに、なぜ(小沢代表は)これほど巨額な企業献金を集めなければならないのか?」みたいな意見があった。 どうして政治活動にこれほどのお金がかかるのか?! 今回の「政治とカネ」をめぐるスキャンダルは、「政治活動のコスト」についても、改めて議論するいい機会だと思う。 というか、これって「7年前の論点」と同じだ。(苦笑) 
 
 「企業献金の是非論」は様々な問題を内包している。 現行の法制度の問題、検察の役割、政治活動のコスト、政治活動のあり方や国会議員の役割等々。 「直滑降」で「少し丁寧に」議論してみたいと思う。 近く「企業献金を考えるシリーズ」を始めます。 自民党の若手や民主党議員との対談も載せちゃおうかなあ。
 
追伸:自民党の若手の間には「将来的には企業献金を廃止するべきだ」という意見があるらしい。 それはそれでいいことだと思う。 が、自分は(正直言って)「企業献金の全廃」を軽々に言い出せない。 現時点で企業献金自体が禁止されたら政治活動に必要な資金は集まらず、自分の考える政治活動が出来なくなってしまうからだ。 

 もっと言うなら、山本一太が「企業献金廃止の提言」を打ち出すとすれば、率先して「来月から(あるいは来年から?)企業献金をやめる!」と決意し、自ら実行しなければならなくなる。(地元秘書や先輩議員から猛反対された「7年前の資金公開」の時もそうだった。) そりゃあ、そうだ。 自分たちがリスクを取らないメッセージには何の説得力もない!
 
 「自民党若手改革派」が本気で「企業献金撤廃」を訴えるなら、「将来的に」という「誰でも言える文言」を外して、「オレたち(私たち)は今後一切の企業献金を受けない!」「法改正は別として、少なくとも我々は来月から(あるいは来年から?)個人献金のみでやる!」と断言し、スグにでも実践してもらいたい。 新しい政治活動のビジネスモデルを内外に示して欲しい。
 
 そこまでやったら、同僚議員にも、国民にも(選挙向けのパフォーマンスではない)「決死の覚悟」が伝わる! 「企業献金の即時撤廃も叫べない50歳の山本一太なんて改革派でも何でもない!アイツは穏健でダメだ!オレたちが率先して新しい政治文化を創る!」くらいは言ってもらいたいと思う! それが、恐れを知らず、シガラミに囚われない「若手議員の強み」でしょう?!
 
 
直滑降レポートを応援していただける方は、blogランキングへ

target="_blank">「チャレンジャーに捧げる詩」の無料ダウンロードはmF247へ