2009年3月1日:パート3

 昨晩、地元の若い市長と電話で話をした。 「一太さん!極めてマズい状況です。消費税選挙の時でさえ自民党を応援してくれた人たちが『市長、悪いけど今度だけは自民党に入れないよ!』と言ってます。ええ、近いうちに一度、ゆっくりやりましょう。話したいことも一杯あるので!」
 
 数日前に「村田吉隆・党選挙制度調査会長」から連絡があった。 「電子投票システムについての質問リストを来週の木曜日までに提出して欲しい!」とのこと。 今週、電子投票の導入に慎重な議員たちとどこかで集まって検討する。 いずれにせよ、選挙制度調査会の総会に「システムの専門家」(技術者)を呼んで「慎重派からの様々な疑問に答えてもらう」セッションを設けてもらう必要がある。
 
 先週発売された某週刊誌に「衆議院選挙の選挙結果予測」が掲載された。 各選挙区ごとに○×△のつく「お決まりの予想」だ。 選挙が近づくにつれて、この手の予測が何度かマスコミの紙面を飾るだろう。 「なるほど、説得力のある分析だな!」と思う調査もあれば、「圧倒的に強い候補者に無理矢理▲をつける」ような「当事者(政治家)に全く相手にされていない代物」(いわゆる「トホホ予想」)もある。(笑) ひとつ言えることは、現時点での「選挙結果予想」は(情報として役に立たないとは言わないが)「ほとんど参考にならない」ということだ。 それには2つの理由がある。
 
 ひとつ目の理由は「選挙区の情勢は2週間で大きく変わる」という事実だ。 以前のブログにも書いた。 「解散の日」から「投票日」までは通常1ヶ月。 たとえば、解散した時点で相手候補を「10ポイント以上」リードしていたとしても、投票日までに「ひっくり返される」可能性は十分ある。
 
 ふたつ目の理由。 それは、「選挙の勝敗」を予測する最も角度の高いデータは「十分なサンプルに基づく世論調査」であるという点だ。 2年前の参議院選挙においては、戦いの半年くらい前から、自民党本部が(数度にわたり)「かなり大掛かりな世論調査」を実施した。(はずだ。) 通常より多いサンプル数で、かつ選挙区の地域ごとにデータを打ち出した。(と聞いた。) 実は、自分も群馬県の5つの小選挙区や主要都市での数字は見ていない。 選挙の直前に「全体の数字がどう推移しているか」を(こっそり?)教えてもらっただけだ。 が、この自民党が実施した(はずの)「精緻な全国調査」の予測は、ほぼ100%、的中した。 「総理官邸」の関係者の証言だから、間違いない!
 
 これだけの規模の世論調査を全国的に展開するには「膨大な費用」がかかる。 そして、そこまでの「資金力を持った組織」が自民党以外にあるとは思えない。 「大手のメディア」だって、「300小選挙区全体をカバーする精緻な調査」なんて、そう何度も出来るわけがない。 ましてや、「メディアの王様」(新聞とテレビ)までが「複合不況」に陥っている状況下では尚更だ。 特に「最も苦戦を強いられている雑誌メディア」が、膨大な費用をかけて「有権者のデータを集める」などという作業を何度もやれるとは考えにくい。
 
 誤解のないように言っておくが、「お金のかかっていない調査や予測」が全てダメだなどとは思っていない。 「選挙結果」を予測するための最も正確な手段は「精緻な世論調査のデータ」であり、かつ「直前になるまで本当の状況は分からない」と言っているだけだ。
 
 申し訳ないが、(「選挙予測」や「スキャンダル」のコピーが回って来る以外は)「雑誌」はあまり読まない。 が、その雑誌(週刊誌)上でも、(名前は書かないが)「山本一太が真面目にチェックしている選挙分析のプロ」はいる。 え? 「選挙予測の確度」なんて、地元の群馬県の分析を見れば「一目瞭然」ですよ!(笑) 毎週末、自分の足で歩いている「場所」なのだから! 真面目に選挙区で活動している政治家なら、(外に言わないだけで)「自分が置かれている状況」は分かっている。 「独自の世論調査」だって、きっとやっているはずだもの。
 
 さっきから、目が痒い。 熱いミルクティーを飲まないと。

 
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