2009年2月20日:パート2

 小泉純一郎元総理が「定額給付金・財源特例法案」の衆議院での再可決に欠席の意向を表明している。 この件に関して、党幹部や政府首脳から批判の声が上がっているようだ。 笹川尭総務会長は「党の方針と違えばそれなりの対応をしなければならない!」と、河村建夫官房長官も「党議の違反なら例外は作れない!」と明言している。 ただし、どの批判も慎重に言葉を選んでいるように見える。(苦笑) ここらへんが小泉元総理の恐ろしいところだ。
 
 小泉純一郎という政治家の影響力を「党内のレベル」だけで考えてはいけない。 小泉元首相の言動は「国民の印象」を変える力がある。 そこを見誤ると、思わぬ事態を招く。 事実、小泉元総理が「定額給付金に関する法案の採決に欠席する」と表明して以来、衆院の再議決に対する「国民の関心度」が急に高まって来た感じがする。 
 
 来週にも行われる再議決までに「与党は定額給付金で3分の2を使うべきではない」という世論が7割を超えるような事態になると、多少は(?)「追従する動き」が出るかもしれない。 さすがに「造反が続出して法案が通らない」という非常事態には至らないと思うが、ここらへんは警戒が必要だ。(ふう) そうした可能性を心配しているからこそ、温和で誠実な河村官房長官や懐の広い笹川総務会長が「元総理の処分」にまで言及したのだと思う。 この時点で「お咎めなし」と言ったら、党内の若手・中堅に対する「抑止力」が機能しなくなってしまう。
 
 が、しかし、(政府高官や党執行部の立場はよく分かるものの)「誰が何と言おうと、政権の命脈を繋いでいる今の300議席は『小泉総理のお陰で得たもの』であること」は、ぜひとも忘れないでいただきたい! 別の言い方をすると、あの「郵政解散」がなかったら(=小泉ブームが起こらなかったら)けっして当選出来なかった「数多くの議員」がいたことも、この際、しっかり思い出してもらいたい。 麻生総理にも党幹部の方々にも、そのことを十分踏まえた上で「この問題への対応」を決めていただきたいと思う。 そうじゃないと、国民から「思わぬしっぺ返し」を受けることになりかねない!!
 
 麻生首相自身が「月刊文芸春秋」に寄稿した論文の中で「小泉元総理が危機に瀕した自民党を救った『中興の祖』であることは間違いない!」と認めているのだ。 絶滅寸前まで追いつめられていた自民党を再生させた「功労者」(しかも総理経験者)に対して、これまでの実績を侮辱するような「処分」を下すことだけはやめてください!! これだけはお願いしておきます!!(そんな「資格」のある政治家が自民党内にいるはずがない。)  最後にもう一度、言っておく。 「小泉総理」という存在がなかったら、自民党はとっくの昔に野党に転落していたのだ。(怒)
 
 あ、熱い紅茶が来た。 次のブログでは「小泉氏の行動の影響」について分析する。

追伸:以前のブログにも書いた。 ここまで来たら「定額給付金・財源特例法案」は成立させなければならない。 が、小泉元首相の「憤り」や「心配」はよく分かる。


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