2009年1月10-15日

 日本時間の午前(早朝の)5時20分。 ニューデリーから東京に向かう飛行機(エア・インディア)の機中でパソコンを起動させた。 成田空港到着まであと3時間。 ふうむ。 「ジェット気流」の関係で、帰りは6時間半(行きは9時間半)しかかからないの、か。 あっという間だ、な。(ニッコリ!)
 
 ニューデリーの空港で「ひと騒動」あった。 「セキュリティーチェック」の場所で検査官に見せたばかりのパスポートと航空券が消滅(?)した。 「検査の機械に通すために脱いだ背広のポケットに入れてあった。機械を通る前後の一瞬の間に誰かに盗まれた。それ以外には考えられない!」と必死に訴えた。 「とにかく、このフライトに乗らなければならない!」とも。 が...よく調べてみると、背広ではなくズボンのポケットにあった。(ホッ!) 相当、疲れていたに違いない!(というか、別のことで頭が一杯だった。) その場でよーく謝っておいたけど...空港関係者の皆さん、お騒がせして本当にすみませでした!!(反省!) 
 
 「インドの経済成長のエンジン」を自負する「グジャラート州」は、ニューデリーとムンバイの間に位置する。 数あるインドの州の中で「最も活力に溢れ、将来の発展が期待される」地域の1つだ。 人口は国全体の5%、面積は6%とけっして大きくないが、インド全体の資本投資の約20%、輸出の約20%を占める。 何しろ、この世界同時不況の下でも「10%以上の経済成長率」を維持しているのだ。 スゴいでしょう?!
 
 インドは「州」の力が強い。 これまでは「米国の州」みたいなイメージだったが、むしろ「EU」に近いと思う。 それぞれの「州」には「州知事」(GOVERNOR)と「州首相」(CHIEF MINISTER)がいるが、実権を握っているのは「州首相」のほうだ。 「有力な州」の「州首相」はランクで言うと中央政府の「普通の閣僚」より上。 「主要閣僚」と肩を並べる感じかなあ。
 
 中でも「グジャラート州」の「ナレンドラ・モディ州首相」(55歳)は、超エネルギッシュで、野心に溢れた人物だ。 所属する「インド人民党」(BJP)が次回選挙で「与党コングレス党」から政権を奪還すれば、「有力な首相候補」になると噂されている。 独身で、お金や女性のスキャンダルもない。 1万人近い聴衆の前で(拳を振り上げながら)、「将来、中国とインドが世界経済の覇権を争う時は、このグジャラートが中国との競争をリードする!」と強烈にアピールしていた。
 
 「活気のあるグジャラート州」(VIBLANT GUJURAT)と銘打たれた今回の「投資サミット」には、各国の政治家、経済人、学者、マスコミ関係者等が押し寄せていた。 ケニアの首相、シンガポールの外相、欧州の副大臣や国会議員、著名な学者等々、そうそうたる顔ぶれだった。 驚いたのはインドを代表する2つの財閥(タタ・グループとリライアンス・インダストリーズ)の両トップが揃って参加していたこと。 広い会場のあちこちで「分野別の経済セミナー」が開催され、同時に数え切れないほどの会談や商談が行われていた。(はずだ。) 
 
 閉会式では「モディ州首相」が誇らしげに報告した。 「皆さん、グジャラート州が主催する4回目の投資サミットは大成功を収めました。今回の投資セミナーの3日間で結ばれたMOU(ビジネスの覚え書き)は7000を超えました。数字にすると250万人の雇用と24兆円の経済効果に結びつくということです!」 会場から割れんばかりの拍手が巻き起こった。
 
 グジャラート滞在中、「モディ州首相」には2度、面会する機会があった。 全身から「恐るべきオーラ」を発していた。 やっぱり、政治リーダーに必要なのは「パッション」(情熱)でしょう。 麻生首相ももっと「熱烈な思い」を全面に出したらいいのに! おっと...ここまで書いたところで機体が揺れ始めた。 この続きは気流が安定した後で。

この直滑降レポートを応援していただける方は、blogランキングへ

target="_blank">「チャレンジャーに捧げる詩」の無料ダウンロードはmF247へ