2008年9月16日:パート3

 午後2時。 議員会館事務所でパソコンのキーボードを叩いている。 今日、ふと思った。 誰が「新しい総裁」になろうと、今回の選挙が3年前の「小泉劇場選挙」みたいになることはない! あれは20年、いや50年に一度の「特殊な選挙」だったのだ。 「それが何を意味するのか」を本当に分かっている自民党の政治家が、一体何人いるだろうか、と。
 
 さて、「小池百合子候補」より5分ほど遅れて現れた小泉元総理が小池候補の隣へ。 大きな拍手の中、2人でガッチリ握手をして(並んで)座った。 小泉さんが開口一番、小池候補に向かってこう言った。 「これはもっと大きな戦いのためのプロセスだよ!これからもっと大きな戦いがある。あなたにとっていい経験になるぞ!」 
 
 そう言いながら、かなり離れた場所に座っていた山本一太のほうをチラリと見て、「ここで昔、集まったよな。12年前だっけ?」と聞いた。 反射的に「13年前です!」と答えた。 小泉氏は「うん、そうか。13年前か」とつぶやきながら、再び横に座っている小池氏に言った。 「何しろ、あの時は惨敗と分かっていたのに勝負したんだ。あの敗北があったから、今があるんだよ!」 
 
 小池候補に対するこんなアドバイスもあった。 「小池さん。今回応援してくれない人を恨んだらいけない!次は応援してくれるかもしれないんだから。13年前にここに集まってくれた人だって、名前は言わないけど、その後、オレの反対に回った政治家もいる。ま、あの時、応援してくれなかったけど、後で支持しれた人もいる!(笑)そういうものなんだよ!」
 
 「皆さん、食事が始まるので、カメラの撮影はここまでにしてください!」 「小池選対」の事務局を担当する若手議員が、外苑通り沿いに並んだTVカメラに向かって声を張り上げた。 小泉元総理は取材陣に背を向ける形で(小池候補の真向かいの席に移って)料理を食べ始めた。 残念ながら、2人のやり取りは聴き取れなかった。 が、「存在」そのものが、「空間」を明るくしている感じだった。 うーむ。 やはり「小泉オーラ」は衰えていない。 「それじゃあ、オレは行くから!」(と言ったかどうかは分からない。) 小泉純一郎元総理は「風」のように現れて、「風」のように去っていった。(ふう。)
 
追伸:小泉元総理が去った後、小池百合子氏が(とても自然な感じで)出席者をくるっとスラロームした。(*ここらへんの気配りはさすが、だ。) ひとりひとりと握手をし、言葉を交わしている。 「おい、一太君、それで私(小池)を起爆させるにはどうしたらいいの?」(*あれ、ブログ読んでるのかな?)「今日から、アグレッシブに訴えてください!3年前の郵政選挙は何だったのか?改革を逆行させているのは誰なのか?改革を先に進められるのは小池百合子しかいないって!」 小池氏は真剣な顔で頷いていた。

 食事が終わると、いわゆる「有名議員たち」があちこちで「ぶら下がりインタビュー」を受けていた。 パソコンを黒い鞄にしまい、目立たないように店を後にした。 途中で(やはり車を使わない)柴山昌彦氏と山内康一氏に遭遇。 地下鉄の駅まで一緒に歩いた。 別れ際に山内氏にこう言った。 「山内さん、総裁選挙は思ったほど盛り上がっていない。10.26の選挙はかなりスゴいことになる。問題は戦後の新しい秩序作りだ。復興作業に参加してもらうために、山内さんにも柴山さんにも、何があっても生き残ってもらう必要がある。私が出来ることは何でもしますから、ね!」
 
 
この直滑降レポートを応援していただける方は、blogランキングへ

target="_blank">「チャレンジャーに捧げる詩」の無料ダウンロードはmF247へ