2008年8月4日:パート5

 午前零時10分。 東京の部屋でパソコンを起動させた。 テレビの収録が終わったのは午後10時。 午後10時30分からマスコミ関係者に会った。 約1時間の「情報交換」の場所は某ホテルのバー。 いつものように、グレープフルーツジュースを注文した。 え? 温かい紅茶も飲みました。(笑) うーむ。 どう分析しても、9月からの「政局」は乱気流になる。 「新しい内閣」にしっかり頑張ってもらわないと!
 
 今回の内閣改造で福田総理の気持ちがよーく分かった。 本当は誰と親しくて、誰を評価しているのか、閣僚人事を見れば一目瞭然だ。 明日には「副大臣・政務官」の人事が正式決定される。 組閣でも改造でも「派閥の要望」を全く受け付けなかったあの小泉政権の下でさえ、副大臣や政務官は「各派の推薦リスト」に基づいて人選された。 小泉内閣を引き継いだ安倍政権でもこの傾向は変わらなかった。 もちろん、副大臣ポストであっても「枢要な役職」に関しては、大臣の意向や官邸の意見で「派閥の推薦」が通らないケースもある。 が、基本的には「派閥のリスト」が尊重される場合が多い。
 
 考えたら、これまで人事に関して派閥に希望を出したという記憶がない。 1999年の外務政務次官は、(このポストに決まっていた同僚議員が他の役職に横滑りしたための)「フロック」(偶発的な出来事)だった。 3年前の郵政民営化選挙の後の「自民党外交部会長」は、当時、参院自民党の筆頭副幹事長だった影山俊太郎氏の後押しで実現した人事だった。
 
 参議院議員になって13年。 これまで3回の選挙を戦った。 参議院の3期目は「大臣の適齢期」と言われる。 参院自民党の「年功序列のルール」からいくと、山本一太は前々回の組閣でも、前回の改造でも、「有力な副大臣候補」の1人だった。 参院の派閥責任者から、「山本さん、ポストの希望はある?副大臣で出そうか?」と言われる度に、「いや、何のポストもやりたくない。出来れば無役にしてください!」と答えて来た。
 
 たとえば、昨年の参院選挙の直後、続投を表明した安倍前総理が「新たな内閣」を立ち上げた。 その際も、参院側の派閥代表を務める谷川秀善参院議員(現在、清和政策研究会代表)が声をかけてくれた。 「あのなあ、山本さんの同期の参院議員は、ほとんど副大臣をやっている。あなたが希望を出せば通ると思うけど、どないする?」 こう返事をした。 「谷川先生、お気遣い、ありがとうございます!でも、ポストは要りません。いつ政局になるか分からないので、出来るだけフリーな立場でいたいんです。ワガママ言って、申し訳ありません!」 参院選挙で惨敗したにもかかわらず「早々と続投を決めた」安倍前総理が、「年内にも解散総選挙を打つ覚悟を固めた」と確信したからだ。(この予測は完全に外れたが...(苦笑)) そこは人情家で懐の広い谷川秀善氏のこと。 「ああ、そうですか。ほな、そうしとこうか!」と笑っていた。
 
 「いっちゃん、ちょっと来てくれないかな?」 同期の鈴木政二国会対策委員長からも電話があった。 国対委員長室(正確には隣の応接室?)でひそひそ話をした。 「鈴木さん、ポストのことなら、出来るだけ身軽でいたい。政局でかなり動かなければならなくなると思うので!」「うん、いっちゃんのポリシーは分かるけどさ。今度の選挙でガクッと人が減っちゃったんだ。何かやってもらわないと困るんだよねえ。(笑)副大臣なら最優先で出せるよ!」「え?そんなに人が足りないんだ。でも、副大臣とかにはなりたくない。何をやったら責任を果たせますか?」「そうだなあ。議員運営委員会の筆頭理事は...え?ダメか。それじゃあ、予算委員会か、外交防衛委員会の筆頭理事か、どっちかをお願い出来ないかなあ。」「分かりました。それじゃあ、予算委員会より拘束の少ない外交防衛委員会の筆頭理事をやらせてもらいます!」 こういう経緯で外交防衛委員会の筆頭理事になったのだ。
 
 ところが、(結果として)外交防衛委員会は、予算委員会より忙しかった。 防衛省をめぐる疑惑に関しても、新テロ特措法の審議についても、「逆転の参議院」が与野党対決の主戦場になった。 気がつけば、過去1年間、参院で「最も目立つ委員会」になっていた。(*普通は、外交防衛委員会で「証人喚問」なんてやらない!) 期せずして、参院自民党のために一生懸命汗をかくことになったのだ。 それはそれで、とてもいい勉強になった。 鈴木委員長にも、脇筆頭副委員長にも、とても感謝している。
 
 そして、今回も同じ場面に遭遇した。 何人かの先輩議員や同僚議員から、「山本さん。同期の政治家どころか、年次が下の議員まで副大臣ポストに就いている。窮屈だなんて言わないで、一度、政府に入って勉強したほうがいい!」とアドバイスされた。 考え抜いた末、今度は「自然体で副大臣の要望を出してみよう!」と決めた。 さっそく、谷川秀善氏に連絡を取り、議員会館事務所を訪ねた。
 
 あ、午前1時を回っている。 この続きは明朝のレポートで。 
 
追伸:本日のブログへのアクセスは約7500。 万一、副大臣になっても、「直滑降」は止まらない! ヒット数がぐっと増えたりして!(ニッコリ)
 

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