2008年7月30日:パート2

 ある週末。 群馬県の某地域を歩いた。 そこで複数の支持者から「恐ろしい話」を聞いた。 「この1、2ヶ月で、民主党候補者のポスターが1000枚くらい増えている。それも、田んぼとか、農家の庭先とか、以前は見たことのない場所に出現している。つまり、これまで自民党を応援して来た人たちが、離反してるってことだよ!」 
 
 こんな話もあった。 「一太さん。今、選挙なんかやっちゃいけない。自民党は絶対に負けるそ!ガソリンの値上げでも、後期高齢者医療制度の件でも、皆、スゴく怒っている。ほら、選挙になると夢中で飛び回るあの00さんだって、もう自民党はダメだって言ってるんだからさあ。まあ、山本一太のことは応援するって言ってるけど、な。」(*早晩、山本一太もダメだってことになるだろう。(苦笑)) 
 
 すっかりお馴染みになったセリフも、あちこちで聞いた。 「民主党がいいとは思わないが、とにかく1回はやらせてみたらいい。回りの人は、皆、そう言ってるよ!」
 
 4人の総理大臣を誕生させた「保守王国・群馬県」では、5つの小選挙区を自民党が独占している。 が、ここでも自民党の退潮傾向は否めない。 4年前の参院選挙では、民主党の候補者が大物現職2人(1人は落選)を抑えてトップ当選した。 3年前の郵政民営化選挙でも、比例復活で初の民主党衆院議員が誕生している。 2つの現象とも、かつての群馬県では考えられなかったことだ。
 
 地元を回る度に思う。 「13年間、政治家をやっているが、いまだかつてない雰囲気だ」と。 率直に言うが、次の衆議院選挙では総理のお膝元でも「5つの議席」を守れない可能性がある。 「幾つかの選挙区」では接戦になると思う。 「盤石」だと思われている選挙区でも、(恐らく)思ったほど票差が開かない。 そんな気がする。 そして次次回、あるいは次次回の次の選挙あたりまでいくと、5つの選挙区すべてが「与野党伯仲の激戦」になる。(*5年経ったら、きっと分かる。) 理由は単純明快。 群馬県はもはや「保守王国」ではないからだ。 「政治の流動化」は猛烈なスピードで「鶴舞う形の群馬県」を席巻していくだろう。
 
 「政治の流動化」は「有権者の意識変化」と言い換えてもいい。 「有権者の意識変化」は何をもたらすのか? 簡単に言うと、「旧来型の選挙戦略の無力化」と「政治家モデルの変換」だと思う。(*なんか、政治学者の論文みたいなブログになって来たな!(笑)) すなわち、「無党派層」が最大多数を占めるようになった政治状況の下では、旧来型の後援会組織の影響力は相対的に低下する。 どんなに強い組織でも、直接の集票力はせいぜい2万から3万票。 10万票を取らなければ当選出来ない小選挙区制度の下では、無党派層の動きが当落の鍵を握る。 逆に言うと、「無党派の怒り」に火がついたら、「組織」はなす術もないということだ。
 
 え? 「政治家モデルの変換」って何のことかって?? 詳しく書くのは面倒臭い。(笑) たとえば、「これまでは選挙を戦う上で強みだった『世襲議員である』というファクターが、選挙を戦う上でむしろマイナスに作用する」状況が生まれるということだ。 「政治家が地盤や看板でなく実力本位で選ばれる」傾向が強まれば、自ずと「国会議員の形」が変わってくるでしょう?!
 
 あ、そろそろ次の日程に行かないと。
 

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