12月6日




 午後10時30分。 東京の部屋でパソコンの電源を入れた。 TV東京のドラマ「姿三四郎」を見ながら、蜂蜜入りの紅茶を飲んでいる。 ううむ。 時代は変わっても、姿三四郎は「永遠のヒーロー」だ。 小学校の時に柔道を習いに通っていた草津町の町道場で、何度も姿三四郎の得意技(山嵐)を試してみた。が、(当然のことながら)無理でした。(苦笑)

 

 さて、口では「威勢のいいこと」を言う国会議員は永田町近辺に腐るほどいる。 「権力者」にはペコペコして、「自分より弱い立場の人間」には威張り散らすタイプの議員もゴロゴロしている。 が、本気で「議員バッジ」を賭けて行動する政治家は「数えるほど」しかいない! ましてや、政敵と相打ち覚悟で闘い、かつ「あらゆる手段」を使って相手を攻撃する意志と能力を持った参議院議員には、ほとんどお目にかかったことがない!! この点からいくと、表舞台から姿を消した青木幹雄前議員会長と前回の選挙で敗れた片山虎之介前幹事長は、やっぱり「抜きん出た存在」だった。 「ミッキーとタイガー」が参議院を仕切っていたのは、単に「最大派閥のNo.1とNo.2」だったからではない!! 最近、つくづく、そう思う。

 

 今国会最大の懸案である「新テロ特措法」の参院審議がスタートした。 すなわち、外交防衛委員会の自民党理事として「審議日程をめぐる民主党理事との折衝」に悪戦苦闘する日々が始まった。 当然、毎日のように「国対」(国会対策委員会)の部屋に立ち寄って、委員長や筆頭副委員長と打ち合わせをする。 気分的には、ほとんど「国対のメンバー」という感じだ。

 

 以前にもこのブログに書いた。 「国会対策」は、不条理な世界だ。 「交渉の結果」よりも、そこに至るまでの「交渉のプロセス」が重要視される。 「最後の落としどころはここらへんかな」と思っても、一足飛びに結果を求めてはいけないのだ。 電話やメールで協議が出来たとしても、相手に直接会って交渉する(汗をかく)という行為が欠かせない。 「なんと非効率だろう」とか、「これは理屈が合わない」と思うことも多々あるが、だからといって「意味のない作業」とは思っていない。 「あらゆる交渉」が相手の真理を読むゲームだとしたら、委員会の筆頭理事として飛び回る経験は、政治家としての「交渉力」(さらに言えば「人間力」)を鍛える最高の訓練かもしれない。

 

 明日も朝から筆頭間の協議(山本VS浅尾)をやる。 来週の審議日程について話し合うためだ。 こうやって、理事として仕事をする中で、回りの人間(同僚議員や国対スタッフ)から評価される。 山本一太という政治家の政治センスや交渉力、気力や体力、人間性を厳しくチェックされるのだ。 それは自分だけではない。 政治家は常に他の政治家を観察している。 見えないところで、「あいつは、やっぱり気が弱い!」「細かい気配りが出来ない!」「柔軟性が足りない!」「感情をちゃんとコントロール出来ない!」と批判されたり、逆に「思ったより我慢強い!」「フットワークがいい!」「なかなか責任感が強い!」「頭の切り替えが早い!」などと褒められたりする。

 

 ただし、「組織の上下関係」(本質的には選挙で当選してきた政治家に上下はない)でいうところの「上司」が「部下」に点数をつけるように、「部下」も「上司」の能力(胆力や知性や人間性)をしっかりと見極めようとしているのだ。(*え?もちろん、上司だけではなく、同僚に対してもそうだ。) そのことだけは、忘れないでもらいたい!! ちなみに、ある政治家が「組織の地位によって内部で得る影響力」と「その政治家が政界全体又は世の中に対して及ぼす影響力」は違う! だから、政治は面白い!!(笑)

 

 

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