9月20日:パート4




 午後6時30分。 「隠れ家」のカフェでパソコンの電源を入れた。 よく1人で立ち寄るお気に入りの「そば屋」で「せいろと親子丼のセット」を食べ、歩いてこの店にやってきた。 ここに来るとニューヨークの国連機関勤務時代のことを思い出す。 週末はMOMA(現代美術館:Museum of Modern Art)やメトロポリタン美術館あたりのカフェでお茶を飲み、夕方から映画や芝居を見に行くというパターンが多かった。(*え?もちろん、平日は下手な英語で悪戦苦闘していた。(笑)) ふう。 アートのある空間に1人で身を置いていると、政治の「容赦のないドロドロした現実」から一瞬、離れられるような気がする。

 

 午後3時過ぎ。 党本部の5階に設けられた「福田選対」の部屋で、選対幹部の中山成彬衆院議員、当番でつめていた中野正志、桜田義孝両衆院議員に会った。 総裁選挙の状況や今後の政局について言葉を交わした。 佐藤ゆかり氏や事務局の柴山昌彦氏も、忙しそうに携帯であちこちに連絡を入れていた。 「この総裁選挙がなければ本当は一太さんの故郷である草津温泉に行くはずだったんだよ!」と話しかけてきた中野正志氏に、「中野先生。衆議院選挙は思ったより早いかもしれません!何があっても生き残ってくださいね!」とお願いした。 「ゆかりさんにも、柴山さんにも、必ず勝ってもらわないとね。次の闘いに勝ち残った政治家だけが、政治の新しい流れ(たとえば政界再編)を語れるのだから!」 柴山氏がうなずきながら言った。 「ううむ。恐竜が絶滅して、生き残ったほ乳類が次の時代を作るみたいな話ですねえ!(笑)」

 

 辞任記者会見に臨んだ安倍総理の姿は、本当に痛々しかった。 精神的にも肉体的にも「ギリギリの状態」だったに違いない。 安倍総理の体調と同様に、安倍首相の政治家としてのイメージも(残念ながら)大きく傷ついた。 地元有権者の反応を見るかぎり、そのダメージは(恐らく総理自身が考えているより)ずっと深い。 ここはゆっくりと体調を戻し、十分な静養をとってから、100%の状態で復帰して欲しい。 「変なこと」に利用されたり、無理に露出を求めたりすることは、かえってマイナスになると思う。 安倍首相には、まずは体調を整え、あせらずに充電し、その上で今後の活動をじっくり考えていただきたい。 心からそう願っている。

 

 あ、もうこんな時間(午後7時30分)か。 そろそろ次のミーティングの時間だ。 ここから「現実」が始まる。

 




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