2月8日:パート2




 選挙区である群馬県はもとより、他県の参院選挙候補者についても(聞いてもいないのに)次々と「㊙個人情報」が飛び込んでくる。確度の高い情報から、事実かどうか怪しい噂まで、内容は様々だ。「どうやって、調べたんだろう? ここまでやらなくてもいいのに!」とか、「こんなこと、立候補を表明しなければ分からなかったろうに。ひどいなあ!」と思わずにはいられない種類の話もある。本人が隠したいと考えている過去の失敗やスキャンダルも、実は(言わないだけで)皆が知っているというわけだ。

 

 改めて思う。国政レベルの選挙の候補者になる(立候補の噂にのぼっただけでも)ということは、これまでの人生が「丸裸」にされるということに他ならない、と。職業や仕事の中身は当然としても、給料の額、小学校時代の通知表、両親の職業、昔の異性関係までチェックされるのだ。知らなかったとはいえ、12年前、よく平気でこんな世界(政界)へ飛び込んだものだと思う。無知というのは恐ろしい。(笑)

 

 さて、本日の午後、友人から電話があった。電車のつり革広告?(それとも新聞広告)で、某週刊誌の記事を読んだとのこと。「また、某週刊誌の広告に『山本一太』って、名前の見出しがあったよ。それにしても、お前も大したもんだよなあ。ちょっと前に某週刊誌で、『片山幹事長ピンチ、山本一太は余裕』みたいな顔写真入りの見出しを見たと思ったら、先日は違う週刊誌で『お茶の間の人気者、山本一太は余裕の当確』なんて書いてあった。選挙の予測では2重丸だった。今度は、『山本一太は落選』って見出しになってたぞ!(笑)」 「え、そりゃあ、光栄だなあ。さっそく、買って読んでみるよ!それにしても、この手の選挙予想なんて、まともに信じるなよ、な。」

 

 さっそく駅の売店で一冊買って、パラパラとめくってみた。あ、これか。内容は(思ったとおり)全くインパクトがない。(というか、ピント外れの分析だ。(笑))が、この時期に「山本一太落選」という小見出しの記事が登場したことは、自分にとってけっしてマイナスではない。事務所のスタッフや後援会を引き締めるいい材料になるからだ。

 

 ここのところ、「参院群馬地方区は安泰」「山本一太の当選は固い」みたいな誤った認識が、永田町でも、地元でも定着しつつあった。なにしろ、いろいろなルートで漏れ伝わってくる党の世論調査の数字(悪いけどあまり信用していない)によれば、山本一太はほとんど「最強の候補者」だ。(笑)このデータどおりだと、「前回以上の得票で圧勝する」(前回も圧勝だったけど)みたいな結論になってしまう。(*逆風に晒される中で、そんなことはあり得ない!)

 

 中川幹事長や笹川県連会長(そして菅総務大臣まで)は、「あんたが落選するようなら、参議院自民党で当選する候補者なんていないぞ!」などとおっしゃる。選対委員長の谷津元農林大臣は、あちこちで「山本一太は選挙が強い」などと発言しているようだ。幾つかの週刊誌に掲載された「参院選挙の勝敗予測」でも、「2重丸」か、「当確」という分析ばかりが続いた。総理官邸の一部には、「群馬県は当確。山本一太には全国の候補者の応援に回ってもらおうか」などという計画まであるらしい。(*とんでもない話だ。)地元の支持者からは「まあ、当選は大丈夫だけど、さ!」というセリフが出る。選挙区をカバーする「山本チーム」のスタッフも(心のどこかで)「まさか、負けることはないだろう」などと思っているフシがある。

 

 こうした状況が、選挙を戦う上でいかにマイナスか、いかに危険か、を自分は十分に認識している。それだけに、「山本一太はピンチ!」とか、「群馬は激戦!」というメッセージが発信されることは、陣営を引き締めるという点において、むしろメリットのほうが大きいというわけだ。ただし、今回の記事くらいでは、地元の「大丈夫という油断」や「誤った楽観論」を覆すほどの力はない。実際に選挙区を歩いてみると、地元の有権者は(幸か不幸か一部の政治マニアを除いて)あまり週刊誌の記事を読んでいない。有権者へのインパクトという点では、やはりテレビの影響力が圧倒的だ。だから、自らの言葉で説明していくしかない。

 

 「選挙情勢」というものは、外から見ただけではけっして分からない。一部の有力者の意見を聞いても、実際の状況は掴めない。前回(6年前)の参院選挙で、ある組織の「無能なスタッフ」が群馬県に調査に入ってきた。何人かの新聞記者と地元の数名の有力者に話を聞いただけで、「山本一太の後援会組織はバラバラだ。長老の反発も強くて選挙にならない。これに比べて、もう一人の公認候補(新人)のほうは勢いがあって、こちらが強い」などという不正確な報告を所属部署にあげた。(*結果は、山本圧勝だった。)ね、このエピソードからも明らかでしょう。有権者のムードを最も敏感に感じとれるのは、毎日のように地元で選挙民と接している候補者本人なのです。

 

 山本一太は「当選確実」でもなければ、「落選確実」でもない。選挙の当落は、これからの選挙情勢と本人(及び陣営)の努力によって決まる。7月までには、何度か、与野党の攻防を左右するような事件や現象が起こるだろう。が、選挙は必ず「逆風の中の戦い」になる。これは政治家としての「直感」だ。逆風に向かっていく選挙では、相手が誰であろうと必然的に「苦しい戦い」(=激戦、接戦)になる。新聞がこう書いたから、週刊誌にこんな記事が載ったから、テレビで誰かがこう言っていたから、ではない。選挙を戦う当事者の山本一太が「ギリギリの勝負になる!」と覚悟しているのだから、必ずのるかそるかのゲームになる。そういうことだ。

 

追伸:

1.選挙に関しては、自分と戦う相手がどんな候補者であろうと「変わらない2つの事実」がある。ひとつは、いかに激戦になろうが、接戦になろうが、さらに不覚をとるようなことがあったとしても、山本一太の「まだ見ぬライバル」は間違いなく「消耗」する。というか、ギリギリのドッグファイトに持ち込んで、相手も必ずボロボロにする。漫画「明日のジョー」で、矢吹ジョーが最後に戦った世界チャンピオンのホセ・メンドーサみたいに、「2度とこいつと選挙はやりたくない!」というところまで追い詰めてやろうと心に決めている。




 もし、故郷の群馬で敗れるようなことがあったとしたら、「新たな新人議員」の恐るべき政敵になる。生涯、反転攻勢のチャンスをうかがう。議員バッジがなくても、発信力が消滅するわけではない。あらゆる手段でライバルへのミサイル攻撃を続ける。自分には「ターゲット」を追い続けるだけの意志と闘争心と手段がある。

 

 え? 群馬県選挙区で多少経験を積み、他の選挙区でデビューするきっかけにするつもりで出てくる候補者がいるかもしれないって?? そんな中途半端なことは許さない。群馬県で負けたら、将来のチャンスなんて巡ってくるはずがない。そんなふざけたことをしたら、新しい選挙区にすべてを伝え、真っ赤な遊説カーと「直滑降ブログ」で追尾する。絶対、当選なんてさせるものか!! つまり、このくらいの覚悟で戦う。それだけは、情勢の如何にかかわらず、けっして変わらない。

 

 もうひとつの事実。それは、参院選挙の結果がどうなろうと、自分は政治家として「一辺の後悔」もしないだろうということだ。「もう少し能力があれば、もっとこう出来たのに!」とか、「本当はここまで到達したかった」という思いが全くないわけではない。が、この12年間、与えられた状況の中で、常に自らの信念に従って、思ったとおりのやり方で政治に取り組んできた。山本一太の斬新な(突飛な?)政治活動は、中央でも地元でも様々な反発に遭い、いろいろな軋轢を生み出した。でも、一貫して自分のスタイルを貫いてきた。これで当選出来なかったら、100%仕方がないと思っている。もっと踏み込んで言えば、(何らかの理由で)明日、政治家を辞めなければならない事態に陥ったとしても、1%の後悔もない。これは正直な気持ちだ。

 

2.東京の部屋でキーボードを叩いている。気がつくと、もう午後11時。ありゃあ、ずいぶん長いレポートになっちゃったぞ。明日はラジオの日。午前5時には起きないと。腹筋と腕立て伏せをやって、早めに寝ることにしよう。

 




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