11月28日




 午前9時。青山付近のカフェ。アッサムティーを飲みながら、パソコンの引っ張り出した。朝から出席しようと思っていた2つの会議(農林関係合同部会、総務部会税制勉強会)はパス。午前9時からの税制調査会小委員会の部会ヒアリングにも行かない。午前10時の外務官僚のブリーフィングもキャンセルするつもりだ。今日は何もやる気が起きない。ここのところ、ずっと(というかいつも)「全力疾走」だった。たまにはサボっても、神様は許してくれるだろう。数時間後には、心の「元気玉」が再生されているはずだ。

 

 今回の騒動を振り返って、改めて思う。山本一太は「安倍サポーター」として失格だ。安倍総理の応援団をやめるつもりはサラサラないが、「永田町の応援男」の称号は返上する。何の役にも立てないことが判明した。だって、そうでしょ?!大事な安倍総理に「現時点で背負う必要のない」大きなリスクを負わせてしまった。安倍総理は最初から長期政権を想定して、政策プランを組み立てている。これから、外交や経済はもちろん、憲法改正や教育改革といった国の根幹にかかわる大事業を成し遂げていかなければならないのに。政権の公約というもの自体の信頼性を低下させ、安倍総理の強力な武器になるはずだった「国民からの支持」を奪いかねない選択に追い込んでしまった。自分にもっと力があったら、もっと早く動いていたら、安倍首相がもうひとつの方法を選ぶ環境を作れたかもしれない。

 

 当初、信義に厚い安倍総理が「昔の仲間たちの復党」について「やや前のめり」であったことは事実だろう。が、ここ数週間は「慎重な姿勢」に変わりつつあった。(と思う。)そうでなければ、中川幹事長に対して(わざわざ)「国民の十分な理解が得られる形で進めて欲しい」などという指示を出すはずがない。数日前に中川幹事長が発した「総理の本音は、郵政反対組の方々に院内会派を作ってもらうことだ」という言葉は、安倍総理が「復党を認めるかどうか、最後まで迷っていた、苦慮していた」何よりの証拠だと思う。あのフレーズには「何とか安倍総理の背中を押せないか」という中川氏のギリギリの思いがこもっていた気がする。

 

 安倍首相に「急遽の決断」をさせたものは何だったのだろうか? 復党賛成の大物議員からの圧力?小泉総理の「復党容認」発言??あるいは、総理自身が「これ以上、長引かせるのは得策でない」と判断したのだろうか???いずれにせよ、総理は最後まで決めかねていた。ということは、「院内会派、統一会派というプロセスを踏む」という決断をする可能性も残されていたということだ。そう考えると、本当に悔しい。総理や幹事長には申し訳ないと思う。まともな援護射撃も出来なかった「無力な自分」に、とても腹が立つ!!

 

 ああ、あと1週間、「結論」を待ってくれていたらなあ。自民党改革実行本部の総会では、圧倒的に「現時点の復党に反対もしくは慎重」の意見が多かった。驚いたのは、これまで発言のなかった当選3回、4回以上の議員からも「反対論」が飛び出したことだ。今回の「復党問題」に関するオープンな議論の場は、ここだけ、たった1回の会議だけだった。それも、有志議員グループの申し入れで、ようやく(しかも復党の流れが固まった後で)実現した意見聴取だった。もう一度、議論の場を設けてもらえば、さらに多くの「サイレントマジョリティー」が沈黙を破ったはずだ。世論も大きく動きつつあった。党内の雰囲気はかなり変わっていたはずだ。もっとも、そこは「敵」もさるもの。今やらないと危ないと感じたからこそ、安倍総理に決断を迫ったということに違いない。

 

 昨晩、あちこちのテレビ局からインタビューの依頼があった。今日も幾つかのテレビ番組から出演要請があった。が、すべて辞退した。もう少し安倍総理の発言を聞き、頭を整理しないと、「総理の立場をどう擁護したらいいのか、なんと説明したらいいのか」が分からないからだ。一歩間違えると、「安倍批判」みたいに受け取られてしまう。

 

 「発言しにくいタイミング」だからこそ、出ていかねばならない。都合のいい時だけ出演するというのでは、素浪人(=ボヘミアン)の名が泣く。が、少しだけ、時間が要る。あ、携帯が鳴った。え、また、インタビューの依頼です、か。(苦笑)

 

追伸:今回の「復党問題」では、いわゆる「チーム安倍」(官邸チームや安倍レンジャー)の姿がほとんど見えなかった。安倍政権の浮沈がかかった問題なのに! 安倍内閣に大した影響はないと判断したのだろうか?総理に何か意見を言ってくれたのだろうか??こんな時こそ、「側近チーム」に頑張ってもらわないと!

 

この直滑降レポー
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