11月19日:パート2




 午前零時20分。東京の部屋でパソコンの電源を入れた。沖縄県知事選挙は、自民党候補者が競り勝った。ああ、良かった!福島に続いて連敗すれば、先の衆院補欠選挙の2勝が帳消しになるところだった。ベトナムの安倍総理もホッとしているに違いない。が、与党知事候補の当初の「予想以上のリード」は、終盤でギリギリまで詰められた。しかも、同日に開票された福岡市長選挙では、自民党の推薦候補が敗れ去っている。今回の沖縄知事選挙が発した「サイン」を見誤ってはいけない。「沖縄は組織選挙で勝った。来年の参院選挙も組織票だけ固めれば勝てる」などという錯覚が横行したら、自民党は惨敗するだろう。

 

 さて、中川秀直幹事長が、本日の記者懇談(?)で、「『復党問題』については、一度、党内でのオープンな議論(いわゆる平場の議論)にかけるべきだ」と発言したらしい。昨日の「郵政反対組のみそぎ」発言といい、「節操のない復党路線」が固まりつつある中で、安倍政権を守るために孤軍奮闘する中川幹事長の「苦しい胸のうち」がひしひしと伝わってくる。

 

 中川氏の「復党問題は党内のオープンな議論に付すべき」という意見に全面的に賛成だ。長年、タブー視されてきた「核武装」の議論についてさえ、党内には「議論そのものを封じ込めるのはおかしい」という声がある。ましてや、(核武装と違って)党内に賛否両論があり、かつ内閣のイメージや来年の参院選挙の趨勢に大きな影響を及ぼす問題について、「党規委員会以外の議論は許さない」などということでは、「自民党は未だに『密室談合』の政党なのか」と言われてしまう。

 

 最後は幹事長と総裁の判断に一任するとしても、誰でも参加出来るオープンな場で、党内の意見を聞くべきだ。正直言って、なぜ「復党問題」を「党改革本部」で議論しないのか不思議に思っていた。明日、改革本部長の石原伸晃氏(党幹事長代理)と事務局長の西村康稔氏に改めて理由を聞いてみよう。

 

追伸:「復党問題」をめぐる対立の構図は、「中川幹事長VS郵政反対組」でもなければ、「中川幹事長VS青木参院議員会長」でもない。実は「安倍総理VS青木議員会長」という図式だと回りに言い続けてきた。本日の夕方に放送された日本テレビの「バンキシャ」が、「復党問題」の舞台裏を検証していた。もし、「バンキシャ」のストーリーが事実だとすれば、「青木会長から反対組の『無条件・一括の復党」を強く要請された(番組の取材が正しければほとんど恫喝?)安倍総理が、最終判断を下しかねている(揺らいでいる)」というシナリオになる。ううむ。もしこれで総理が「無条件・一括」という条件をのめば、国民の目には「安倍総理が青木会長からのプレッシャーに屈服した」みたいに映ってしまうだろう。有権者にこの種の印象を与えることは、安倍内閣にとって明らかにマイナスだ。

 

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