10月9日




 午後12時10分。少し前に、北朝鮮が地下核実験を実施したという衝撃のニュースが飛び込んできた。CNNは「北朝鮮核実験か?」と?を付しているが、朝鮮中央通信は「成功した」と表明したようだ。先ほど電話で話した韓国のジャーナリストも、マグニチュード3(?)の揺れを感知しているので「実験実施は間違いないだろう」と話していた。

 

 「恐れていたこと」が起こってしまった。しかも日韓首脳会談の直前というタイミングで。北朝鮮は名実ともに「核保有国」であることを宣言した。これで北東アジアの安全保障環境は大きく変わることになる。国際社会の警告を無視した「蛮行」だ。国連安保理で経済制裁決議が可決されることは間違いない。米国は全面的な経済制裁(船舶の臨検?)に踏み込むだろう。中国や韓国だってアクションを起こすに違いない。日本政府としても「更なる制裁措置」に進まざる得ない。

 

 日本国内、とりわけ与党自民党内で「核武装論」や「敵地(策源地)攻撃能力」の議論が高まることは避けられない。理論的にいうと、北朝鮮は日本全土を「核攻撃出来る」能力を手に入れたということになる。新たな「抑止力」をいかに整備していくか。安倍内閣はまたひとつ重い荷物を抱えることになった。もともと、日本政府に六カ国協議を再開させる影響力はなかった。遅かれ早かれ、金正日は核実験を強行しただろう。逆にいうと、「戦略的外交」を掲げる安倍政権でこの「悪夢」が起こったことは、日本にとって(ある意味で)「せめてもの幸運」(*幸運という言葉は使そぐわないが)だったというべきかもしれない。

 

 午後から選挙応援で大阪に入る。続きは次回のレポートで。




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