9月19日:パート4




 午後2時40分から新小岩駅南口の街頭演説会に参加。葛飾区を選挙区とする平沢勝栄衆院議員、有村治子参院議員、そして地元の都議や区議と一緒に遊説カーのステージに並んだ。平沢議員の「分かりやすさ」は相変わらずだけど、有村さんの演説はなかなか説得力がある。声に力があるし、内容もいいし、何より品がある。

 

 演説会は予定より20分ほど早く終了。午後2時30分過ぎにインタビューにやってくる予定の某テレビ局の記者を待っている間に、自民党の遊説カーが出発してしまった。本来なら江東区を1時間ほど遊説するはずだったが、ま、いいか。ここは元気印の有村さんにお任せしよう。声もボロボロだし、このくらいはサボっても、神様は許してくれるに違いない。午後6時の有楽町マリオン前の打ち上げ街頭キャンペーンで合流しよう。そう思って、直接、有楽町に車を走らせた。午後5時。有楽町マリオン近くのピッツアレストランで熱いハーブティーを飲みながら、パソコン画面に向かっている。

 

 世の中って、不思議なものだ。自分は誰も「安倍支持」を公言しなかった(というより出来なかった)時期から、いち早く「ポスト小泉は安倍総理しかない!」と言い続けてきた。所属派閥の会長からは除名寸前の「レッドカード」をつきつけられ、地元の支持者の方々からは「同郷の福田康夫元官房長官がいるのに」と叱られ続けた。それでも「安倍総理こそ国益だ」と一貫して主張し続けてきた。

 

 気がついてみると、あの当時、「山本一太の突出した発言は問題だ!」「ああいうことはやめさせろ!」などと言っていた人々が、すべて安倍応援隊のボートに乗り、「我こそは安倍総理実現への道を切り開いた功労者だ」みたいな顔をしている。以前のレポートにも書いたように、「どっちが先に応援していたか」なんてケチなことは言わない。再チャレンジ推進議員連盟も、安倍応援隊(総合選対?)も、シニアの会も、そして旧友応援グループも、安倍さんにとってすべて大事な応援団であることは間違いない。が、安倍支持の「総合選対」(?)で枢要ポストを占める政治家とか、目立つところだけ登場する同僚議員たちが、テレビ画面で「なぜ、いま、安倍さんなのか」を力説している姿を見ると、ついつい「苦笑い」がこぼれてしまう。

 

 今回の総裁選挙に際しては、自分の役割を(つたない発信力を使って)「安倍氏の魅力を1人でも多くの国民に理解してもらう」という点に絞った。安倍さんを応援する議員グループを立ち上げたり、マニフェストの政策作りに参画するなどということは最初から念頭になかった。総裁選挙が始まっても、投票日まで「ゲリラ作戦」を貫くつもりだった。が、選挙告示前に「再チャレンジ議連」の幹事会から声をかけてもらった。遊説キャラバン隊の隊長として、最後の最後に安倍さんのために「汗をかく」いい役回りを与えてもらった。山本有二氏(議連会長)と菅義偉氏(議連幹事長)には、とても感謝している。

 

 この12日間、真っ赤な「再チャレンジ号」で、途中からは自民党の遊説カー「あさかぜ」で、全国各地を飛び回った。テレビカメラもない、新聞記者もいない、そして動員もかかっていない(当然のことだけど)駅の街頭で、自分より若い議員たちと肩を並べて演説合戦をやった。ある駅前の街頭では、暗すぎて顔も判別出来なかったと思う。それでも「手を抜かずに」声を張り上げて来た。「戦後最年少の総理のチャレンジに力を貸してください!」と演説して回った。




 遊説期間を含め、過去1ヶ月間、テレビの出演依頼はほとんど受けられなかった。安倍さんを応援する議員たちがテレビ画面でカッコよく発言するのを横目で見ながら、夜遅くまで街頭で一般の国民に訴えた。「安倍さんを本当に応援してきたのは一太さんなのに、最近は違う人たちばかりがブラウン管に登場する。ちょっと損な役回りじゃありませんか?」回りでそんなことを言う友人や支持者も少なくなかった。

 

 もう一度言う。世の中って、不思議なものだ。テレビのスタジオで「華々しく安倍支持をアピールする」ことが出来なかった代わりに、山本有二さん、菅義偉さんを含む「再チャレンジ議連の立役者たち」が「山本熱血キャラバン」の地道な奮闘を評価してくれた。この「行動派・男気軍団」(再チャレ・グループ)に、「山本一太は本気で安倍晋三を応援してるんだな!」「あいつは『信じたこと』のためには、損得抜きで行動する!」「いろいろなことをやる割に、実は要領がよくない!」「見えないところでも、ちゃんと汗をかく!」ということが伝わったとしたら、自分にとって「これ以上の成果」はない。安倍政権を外から(素浪人として)支えるという自らの目的を遂行するために、再チャレンジ議連メンバーとの信頼関係はきっと「大きな財産(武器)」になると思うからだ。それにしても「再チャレンジ議連」は雰囲気がいい。あ、もうこんな時間(午後5時35分)か。それでは最後のお仕事をきっちりすませてきます!!!




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