朝の新幹線で高崎に向かっている。え?もちろん今日も、終日、選挙区を回る。ターゲットは利根・沼田地域だ。

 

 自分はもう何年も前から「次回の参議院選挙は大変だ」と言い続けてきた。連日、地元を回りながら、改めて危機感を募らせている。訪問先の感触や一般有権者の反応が悪いというわけではない。が、「大津波」の前に波が引いて海岸が静かになった状況とでも表現したらいいだろうか。小泉政権下の「疑似政権交代」によって押さえつけられていた国民の「政権交代願望」が、小さな渦になりつつある。それを感じ取った山本一太の「政治アンテナ」がビリビリと警告を発している。

 

 地元選挙区についていえば、(たとえ「最悪のストーリー」が回避されたとしても)、1年後の選挙は「ギリギリの勝負」になる。都会でも田舎でも、自民党に対して「猛烈な逆風」が吹くだろう。その「予感」が日増しに「確信」に変わっていく。唯一の希望は、安倍総理を立てて「何とか踏みとどまる」(=過半数を維持する)ということだ。

 

 参院自民党には「本当の危機感」がない。世の中の流れがちっとも分かっていない。次の選挙では(一歩間違えなくても)「大物現職」が、バタバタ討ち死にする。構造改革の断行で亀裂の入った支持団体や業界団体との関係を修復したり、既存の組織を強化するなどということをやっても「焼け石に水」だ。ましてや、昨年の衆院選挙で離党した「郵政反対組」を復党させるなどという「分かりにくいこと」をやった瞬間に、自民党は「奈落の底」に落ちるだろう。

 

 「1人区」が勝敗を左右する鍵であることは疑いのない事実だ。が、「2人区」の候補者だって、決して安泰ではない。政局が大きく動く時には、(往々にして)もうひとつの「極」が出現する。特に大都会では、「新たな保守政党」や「第3のグループ」の候補者が現れて、「台風の目」になる可能性がある。1議席は「指定席」だと思っていた複数区で、自民党が全滅するケースだってないわけではない。




 あ、もう高崎か。続きは次回のレポートで。