午後4時。高崎駅構内の「待合いスペース」でパソコンを開いた。これから新幹線に乗って東京に戻る。北朝鮮による日本海への「ミサイル発射実験」という事態を受け、今晩8時30分から、自ら座長を務める「対北朝鮮経済シミュレーションチーム」(「金融関連議員立法作成サブ・チーム」)の緊急会合を召集する。西村康稔衆院議員(シミュレーションチーム事務局長)に連絡を取り、サブチームのメンバーに連絡してもらった。少なくとも5,6名は集まれるだろう。場所は赤坂近辺のバー(カフェ?)の個室になる見込みだ。
ここからは東京に向かう新幹線の中。くそっ!紅茶を載せたカートが来ない!(笑)本日午後2時から党本部で急遽、外交・防衛関係合同の会議がセットされた。テーマはもちろん、北朝鮮による「ミサイル発射実験について」だ。午後3時からは同じく党本部で拉致対策本部の総会もセットされていた。地元秘書の葬儀のため、2つとも出席出来なかった。午後3時30分に西村康稔代議士から携帯に電話がかかってきた。拉致対策本部の総会では、西村事務局長が(座長に代わって)シミュレーションチームで取りまとめた「ミサイル発射実験への対応」に関する提言を説明してくれたそうだ。シミュレーションチームで検討している「第3の経済制裁法案」についても、「サブチーム」(主査:田村耕太郎参院議員)が作業を始めたことを正式に報告してもらった。「山本:西村さん、今回のミサイル騒動を踏まえて、サブチームの法案作成作業を加速しますと言ってもらえましたか?」「西村:ええ、大丈夫です。それで了解を得ました。」こんな会話を交わした。
米国政府が行った「マカオのバンコ・デルタ・アジア銀行と米銀との取引停止措置(正確には告示措置)」を通じた北朝鮮への金融制裁は、明らかに平壌政府に深刻な打撃を与えている。米国政府は9.11の後に成立した「Patriot Act」(愛国主義者法)によって、必要ならば政府が米銀と他の銀行との金融取引の中止を命ずることが出来るという法的枠組みを整備した。これに対して、日本の現在の法体系の下では、金融庁には(たとえ怪しい銀行口座が見つかったとしても)独自の判断で、民間銀行に対して他の金融機関との「取引の自粛」を求めるという権能さえない。(*ましてや、取引停止を命ずるメカニズムなどあるはずがない。)新しい議員立法によって、日本政府の「金融制裁発動のハードル」を低くしておく必要がある。そのことが、金融を通じた日米の新たな「圧力の連携」を強化することに繋がるからだ。
対北朝鮮政策の基本は「対話」と「圧力」の組み合わせだ。が、北朝鮮が(国際社会の警告を無視して)日本の安全保障に対する重大な挑戦ともいうべき「ミサイル実験」を断行した以上、対抗措置として「圧力メカニズム」を強化するのは当然のことだ。国連安全保障理事会の開催を働きかけると同時に、日本単独で何らかの「制裁措置」に踏み込まざる得ないだろう。政府としては、さっそく(持ち回り閣議で)「マンギョンボン号」の入港禁止を決定したようだ。ええと、後は北朝鮮と日本との人的交流の制限?ですか?? チャーター機も? 東京に着いたら、政府の発表をチェックしてみよう。
改正外為法と特定船舶入港禁止法は、実質的には「シミュレーションチーム」の前身である「北朝鮮に対する外交カードを作る会」が練り上げた。午前から午後にかけて、菅義偉総務副大臣や水野賢一衆院議員と電話で話をした。次の点で意見が一致した。「いやあ、この2本の法律をあの時成立させておいて良かったですよね。そうじゃなかったら、日本政府にはなかなか打つ手がない。せいぜい、チャーター便を止めるくらいのことだったにちがいない!」安倍官房長官も、きっとそう考えている。(にちがいない。)
あ、もう東京ですか。続きは次回のレポートで。