午後。「闘論、永田町!」のスタジオで前原誠司衆院議員(民主党前党首)と対峙した。前原氏と議論するのは久し振りだった。が、相変わらず、論理的で歯切れのいいコメントを連発していた。最初は前原氏の趣味である「SL(蒸気機関車)」の話から入った。「前原さん、なぜそんなにSLが好きなんですか?」「いや、理由は分かりません。が、子供の頃、初めて見てから虜になったんです!」 SLの「動態保存」と「静態保存」という用語も勉強させてもらった。なるほど、本物のマニアだな。(笑)民主党党首の時にはなかなか見られなかった「いい笑顔」だった。

 

 全体の議論の8,9割は、民主党の現状と展望に費やされた。40代の前原氏が最大野党・民主党の代表に選出されたことは、自分にとってかなりの「衝撃」だった。戦後の日本政治史上、これほど若い最大野党の党首が誕生したことはない。「自民党にとって大変な強敵だな」と警戒しつつ、同世代の前原氏にエールを送りたい気持ちになっていた。民主党の若返りは、自民党内の「世代交代」を加速させるのではないかという期待もあった。前原代表の「牛歩や審議拒否といった古い手法は使わない」という発言も、「責任野党として常に対案を出す」という姿勢も、自分の感性にすっと入ってくるものがあった。

 

 その前原ー野田体制は、思いもかけぬ「偽メール事件」で瓦解した。が、今回のことは前原氏にとっては貴重なレッスンになったに違いない。前原誠司という政治家は、近い将来、再び政治の表舞台に踊り出てくるだろう。そんなことを感じさせた60分だった。

 

 夜は都内にある某経営大学院主催のセミナー(授業?)に出席。民主党の鈴木寛参院議員と一緒に講師(パネラー)を務めた。受講者のほとんどは社会人。個性的で優秀なビジネスマンが顔を揃えていた。へえ、東京にもこんなに面白いプロジェクトをやっている学校があるんだな。