午後9時5分。高崎から東京に向かう新幹線の中でレポートを書き始めた。くそっ、お腹がグーグー鳴っている。駅の売店で買った「天津甘栗」で「遅めの夕食」まで持たせよう。午後7時から自動車整備振興会の渋川支部で1時間の講演をやった。テーマは東アジア外交。20年前、JICAスタッフとして中国の無錫に出張したエピソードを語っている最中に、会場にいたある振興会関係者が声をあげた。「その時、一緒に行ったのは私です!」当時、運輸省から調査団に参加した人物だった。ひやあ、驚いた。こんなことって、あるんだなあ。

 

 今朝の朝刊各紙が、「安倍官房長官が出馬の意向を固めた」「7月のサミット後に表明か」などと書いている。各テレビ局も同様の報道を流しているようだ。安倍長官の発言がそこまで踏み込んだものだったかどうかは意見の分かれるところだろう。が、マスコミがこうして安倍長官の立候補を「既成事実化」したことは、決してマイナスではない。前回のレポートでも書いた。安倍さんには「老獪な戦術」や「思わせぶりな言動」は似合わない。官房長官という立場で正式な「立候補表明」は出来ないとしても、「意欲」や「決意」がついついこぼれ出てしまうくらいがちょうどいい。いずれにせよ、今回の報道で「総裁選挙のボルテージ」は明らかに一段階上がった。「温存論」や「一本化調整」は事実上、消し飛んだと見ていい。

 

 小泉総理は「会期延長はしない」という方針だと思う。誰に聞いたわけではないが、総理の「強い意志」を感じる。あと1ヶ月後には、いよいよ「総裁選レース」が本格化するということだ。国会閉会直後から(正式な出馬表明を待たずに)各候補者の「正規軍編成作業」と「マニフェスト策定作業」が始まるに違いない。山本一太は「正規軍」には加わらない。最後まで「決死のゲリラ作戦」で突き抜ける。そして9月に望みが叶った時には「素浪人」だ。(笑)

 

追伸:

1.渋川から高崎に移動する車の中で、2人の「改革チルドレン」(片山さつき氏と佐藤ゆかり氏)と電話で話した。片山さんは相変わらず「パワフルな口調」だった。佐藤さんには、「先日の『朝ズバッ!』はよかったですよ」とエールを送っておいた。




2.午後1時過ぎ。総理官邸で「アイ・ワイ懇」をやった。飯島総理秘書官と今後の「政局」について意見を交換した。井上官房長官秘書官を訪ねる時間はなかった。「ダブル・アイ・ワイ懇」は出来なかった。(笑)




3.今回の「総裁選挙騒動」では、実に多くのレッスンを学んだ。「想定内の不幸せ」ばかりが目立ったものの、反面、回りの人間をよく観察することが出来た。いざという時に頼りになる議員もいれば、肝心な時にはするりと逃げる政治家もいる。様々な会合で様々な人々の会話を聞きながら、「なるほど、政治の世界に友情などというものは存在しない」ことを痛感した。ううむ。やっぱり、自分はラッキーだ。こんな娑婆で「想定外の幸せ」にめぐりあったのだから。




4.「報道はプラス」というタイトルで思い出した。明朝は文化放送の「吉田たかよし・プラス」でコメンテーターを務める日だ。テーマは「国民投票法案」と「憲法改正」だった。(と思う。)寝る前に法案の現状を確認しておかないと。ふう。政治家は…忙しい!!