昨年の衆議院選挙は小泉自民党が「郵政民営化」という公約(政策)を掲げて戦い、「個々の候補者が郵政民営化の賛否を有権者に問う」という形で行われた「初めての政党選挙」だった。小泉総理が「非情」と言われながらも、反対派の現職議員を公認せず、その選挙区に賛成派の新人を擁立したことは正しかった。今でもそう信じている。

 

 いわゆる「造反組」と呼ばれた人々の中で、自分が個人的に思い入れを持っていた議員は2人だけだった。岐阜の野田聖子氏と静岡の城内実氏。この2人の選挙区に地縁も血縁も地盤もない佐藤ゆかり氏と片山さつき氏が擁立された。自分が唯一気になっていた2人の反対派現職議員と、郵政民営化選挙(政策選挙)の2人のシンボルが激突することになった。何という皮肉だろう。

 

 野田聖子さんには今でも好意を持っている。が、この選挙区は是が非でも自民党公認候補として戦った佐藤ゆかり氏に勝ってもらわねばならない。城内さんには申し訳ないが、片山さんを応援しなければならない。そうでなければ、小泉総理が政治生命を賭けて断行した「政策中心の選挙」が意味をなさなくなってしまう。

 

 もちろん、荒井広幸氏の場合も同様だ。何度も書いているように、政策も政治哲学も異なる荒井氏と同じ政党で活動したり、政局で共闘することは(残念ながら)二度とあり得ない。でも、最近よくこう思ってしまう。「ああ、こんな時、荒井広幸が自民党にいてくれたらなあ。山本・荒井コンビが復活していたら、安倍さんを総理にするための戦いにどれだけ大きな戦力になっただろう」と。

 

 5月末までに少数精鋭のグループ「急先鋒」を立ち上げる。全員の「血判」を取ろうと思う。その代わり、メンバーの名前はけっして漏らさない。何があっても動じない「4人の不良」をきっと発掘してみせる!

 

追伸:

1.本日も幾つかのテレビ番組で「ICHITA BAND」の映像が使われたようだ。「数十秒の絵と音」では「チャレンジャーに捧げる詩」のメッセージは伝わらない。チャンスがあれば、TV局のスタジオでぜひ「生ライブ」をやらせてもらいたいと思う。ここまで来たら中途半端なことはやらない。「賛否両論」を覚悟で「ICHITA BAND」を連れて乗り込みます。曲が始まる前のドラム演奏に合わせて叫ぶメッセージに1分、曲の演奏に4分、計5分あれば「パフォーマンス」として成立する。「音源」(簡易CD)の作成を急がねば。

2.新曲完成披露記者会見&ミニライブに、佐藤ゆかりさんが顔を出してくれた。先月の佐藤氏のパーティーでアカペラの歌を披露したこともあり、「どこかで一度ライブを聴きたいですね」と言っていた。そこで、「ご興味と時間があれば」とさり気なく声をかけておいた。実は新人組の中にも、「新しい試みですね。ICHITA BAND、聞きたいですよ」と言ってきたメンバーがいた。そこで、いったんは「20名のルーキーを選んで」招待することにした。が、予想以上にマスコミの関心が高かったので、やっぱりやめることにした。「テレビに映ったりして、また安倍別働隊なんて言われたら気の毒だ」と思ったからだ。

 ライブの数日前、佐藤氏から電話がかかってきた。「あ、山本先生。佐藤ゆかりです。新曲発表イベントの件ですが、何とか時間が取れそうなのでうかがいたいと思いまして…」いつもの丁寧で論理的な「ゆかりトーン」だった。そこでこう話した。「こっちから誘っておいて失礼なんですが、ゆかり先生。あまり無理をしないでください。当日はかなりカメラが来そうなので映っちゃうかもしれません。安倍さんの別働隊なんて言われても迷惑をかけちゃうし。とにかくゆかりさんにマイナスなるようなことはしたくありませんからね。」 念のために言っておくが、自分は「小泉チルドレン」を利用して名前を売ろうなどといいう姑息な考えは、露ほども持っていない。 申し訳ないが、そこまで困っていない。

 佐藤ゆかりさんは動じる様子もなくこう言った。「ええ、それは大丈夫です。別に音楽を聴きにいくんですから。お気になさらないでください。」「そうですか。それならいいけど。でも、しばらくしゃべってから新曲披露になるので(目立たないように)少し遅れて来てください。」「はい、分かりました。そのようにいたします。」

 

 記者発表の会場は六本木ヒルズ森タワーの会議室。記者会見に続いて約10分のライブをやった。ライブ終了後に会場で佐藤ゆかり氏を発見した。恐れていたとおり、ワッとカメラに取り囲まれてしまったというわけだ。

 

  後で聞いたところによると、ちゃんと「応援コメント」をくれたらしい。なるほど、佐藤さんてこういう人なんだな。決めるまでは慎重だけど、一度、決断したら全く動じない。さすがは次世代のスター候補。ちょっと「カッコいい」でしょう。

  

3.小泉チルドレンといえば、明日の昼、片山さつき氏、上野賢一郎氏とランチを食べることになっている。連休前、ある部会で会った際に、片山さんのほうから、「あ、山本先生、一度、ゆっくり話しましょうよ」と言ってくれた。「そうですね。今度、ランチにでもご一緒に」ということになった。片山さんとも一度、じっくり話をしたいと思っていた。ううむ、こっちから先に誘えばよかったなー。