本日も朝から夕方まで予算委員会。 昨日に引き続いて、NHKのテレビ中継が入った。 最後の2時間は(空席が目立ってはまずいと思って)1列前に移動した。 (*チラッとテレビに映ったようだ。) 片山幹事長が2日連続で質問に立った。 総理や閣僚との質疑は情報満載。 (*ほとんど「片山教室」だった。) 金曜日には、自分が30分の質問に立つことになった。時間が短いので、対北朝鮮政策にポイントを絞るつもりだ。 党のシミュレーション・チームで準備している「北朝鮮人権法案」(条文案)をアピールする絶好の機会になるだろう。 

 

 午後7時30分。 都内某ホテルで行われた安倍官房長官主催の夕食会に出席。 来日中の韓国ハンナラ党のパク・クネ党首一行を招いての会だった。 自分が「日韓議員交流」に力を入れてきたことをよく知っている安倍長官が、「ぜひ、山本さんも」と言ってくれたようだ。(*とても嬉しかった。) 

 

  日本側から出席した議員は5名。 安倍長官、塩崎恭久外務副大臣、山中子外務政務官、小林温経済産業政務官、プラス山本一太というフォーメーションだった。 ハンナラ党からも、パク党首に同行した5名の議員が顔を揃えていた。 両国の政治情勢や外交上の懸案事項について、2人のリーダー候補の間で「率直な意見交換」があった。 終始、リラックスした雰囲気だった。 ふと、「近い将来、これがこのまま『日韓首脳会談』になるかもしれないな」と思った。 今晩は、安倍長官のすぐ右隣の席だった。 安倍・パクによる首脳会談が実現したとしても…安倍総理の右隣には座れないだろうなあ。(笑) 

 

 パク・クネ党首は、(意外なことに)「最大野党の党首に就任してからは、最初の訪日になります」と話していた。 実は、パク党首に会ったのは今回が6回目ということになる。 数年前に党首になってからは、(何度かアポを試みたものの)なかなか会えなかった。 久々に間近に見たパク・クネは(相変わらず)「大和撫子」のようなソフトな雰囲気を醸し出していた。 が、依然として「カリスマ」は衰えていない。

 

 最後のデザート(メロン)が出されたところで、次のような(今晩ただ一度の)「短いメッセージ」をパク党首に投げかけておいた。 「今晩の夕食会は、私が9月の総裁選挙でぜひ総理になって欲しいと願っている安倍官房長官と、韓国の次の大統領になるパク・クネ党首が主役です。 この2人の次期リーダーに1分でも長く会話をしてもらいたいと思っているので、私はひと言も発言しないつもりでした。 が、せっかくの機会なので、パク党首にひとつだけ申し上げておきたいことがあります。」 

 

 熱心に耳を傾けている彼女の様子を見ながら、言葉を続けた。 「パク党首。 自民党には(私の見るところ)大きく言って、外交政策における3つの学派があります。 『原理主義的強硬派』、『情緒的融和派」、そして『現実主義的戦略派』です。 私の韓国の友人達の中には、『安倍長官は、どちらかと言うと、『強硬派』なんじゃないか』と誤解している人が少なからずおります。 しかしながら、安倍長官は、『強硬派』ではなく、『戦略派』に属する政治家です!」(*ここで、韓国側から笑いが起こった。) 

 

 ひと息ついて、さらにこう話した。 「この難しい時期に訪日を決意されたパク党首も、『戦略派』学派に入ることは間違いありません。(笑) 『戦略派』とは、2つの国の間に国益の違いがあることを認識し、その上で、外交交渉を通じて『お互いにウィンウィンになる状況』を模索する政治家のことです。」 続けて、こう締めくくった。 「『戦略派』を英語に訳すとすると、そうですね。 『ニュー・リアリスト』とでもいったらいいでしょうか。 もしパク党首が、誰かに『安倍長官はどんな思想の持ち主ですか?』と聞かれることがあったら、『安倍さんはニュー・リアリストの代表ですよ』と教えてあげてください!」 

 

 おまけにこんな冗談も加えておいた。 「私が2年前に発明した『中二階』という言葉が、その年の『流行語大賞』のひとつになりました。 安倍総理が誕生する9月までに、この『ニューリアリスト』という新語を、きっと新たな『流行語大賞』にしてみせます!!(笑・笑)」 笑いながら聞いていた安倍長官が、ユーモアたっぷりに言った。 「パク党首は、明日は党のベテランの方々と食事をすると伺いました。 その席では、けっして山本さんの言った『中二階』という言葉を使わないようにしてください!!」