午後10時。 「置き忘れ事件」を見事乗り越えたお気に入りの「黒いカバン」から「白いマック」を取り出した。 最近、パソコンの体調が悪い。 急に電源が切れたり、画面が消えて青い線が現れたり…。 もしかすると、ハードの寿命が終わりかけているのかもしれない。 まあ、ここまで役に立ってくれたら、(たとえ壊れても)「マック」も満足だろう。(笑)

 

 先週。 「メイクドラマ・プロジェクト」の仲間と一緒に、院内の幹事長室を訪ねた。 自民党総裁選・予備選挙の提言を手渡すためだった。 部屋の前で幹事長の到着を待っていると、幹事長室のスタッフ(*とても感じのいい女性)の机に置いてあったパソコン画面に「見慣れた映像」が映っていた。 「あれえ、これって、私のHPのレポートの画面じゃないですか?」と聞くと、「ええ、毎日、読んでるんですよ。 面白くて!」とニッコリ。(*驚いたなあ。) このレポート、永田町と霞ヶ関関係者の間でよく読まれているという噂、あながちウソでもなさそうだ。 

 

 先ほど、CSの番組で本日午前10時から放送された「サンデー・プロジェクト」の再放送を(途中から)見た。 「堀江メール」の真偽をめぐって、自民党の世耕弘成参院議員と民主党の桜井充参院議員がやり合っていた。 ふむ。 「冷静な議論の応酬」という雰囲気だけど、桜井氏のコメントはいかにも歯切れが悪い。 ポイントをつけるとすれば、明らかに世耕幹事長補佐の「圧勝」だな。 が、特に目新しい情報も、「決定打」もなかった感じだ。(*この状況で出てくるなんて、桜井議員、なかなかガッツあるじゃんか。) 

 政治家の直感として言うと、永田氏が持ち出してきたこのメール、「本物」とはとても思えない。 メールの書き方も、内容も、文章の消し方も、不自然なことが多すぎる。 もし、堀江社長がこんなメールを書いたとしたら、相当に「ピント外れの経営者」としか思えない。 あのホリエモンがこんな稚拙なメールを書くだろうか??

 さて、新たな「JICA」の体制をめぐり、外務省と財務省の思惑が対立している。 断っておくが、自分は別に外務省の応援団をやっているわけではない。 ずっと以前から日本の外交戦略の柱であるODAが各省に分散されていることに懸念を持ってきた。 「外交の一元化」と「ODAの効果的な実施」という観点に立てば(外務省の評判がいかに悪かろうが)「新たなJICA」は外交を担当する外務省が主管するべきだ。 「新しいJICAを3省庁の共管にする」(=ODA実施段階における財務省の権益を現状より強める)などということはやるべきでない。

 

 誤解のないように言っておくが、これは「財務省VS外務省」の権益争いに「それぞれの陣営の政治家(応援団)が加わっている」などという構図ではない。 外務官僚が「政局」にもなりかねない政治家同士の真剣勝負に口を出せるはずがない。 今回の戦いは「財務省(最強官庁)VS政治」のバトルに他ならない。

 

追伸:

1.それにしても、民主党はなぜ「2千万円が振り込まれたという口座番号」を示さないのだろうか? 情報源の安全って、どういうことなんだろうか? 新しい「証拠」を示すかわりに「国政調査権」を担保するというのは、どこか筋がおかしい。 本当に確信があるなら、「新証拠」を示して国民の理解(世論の支持)を得ようとするのが普通だ。 そうでなければ、与党から国政調査権の発動なんて引き出せるはずがない。

 ネットのことはよく分からない。 が、万一、民主党が「堀江メール」を本物だと証明出来なかったとしても、逆に「堀江メール」が偽物だと実証することは可能なのだろうか。 もし、それも難しいとなったら、この話はどっちつかずのまま「幕引き」になる。 そうなった場合、自民党と民主党とどちらが得をするだろうか? 国民はどんな反応を示すだろうか? ここらへんのことは十分に分析しておく必要がある。

 

2.「派閥をクビにするぞ」発言について、その後、森会長からは何の連絡もない。 最近、森会長に会ったという新聞記者からは、「あの言葉は本気だ。 山本が『安倍支持』を言い続けたら承知しない!」という発言が聞こえてきた。 その一方で、親しい数名の若手議員からは、「オレが山本一太のことを怒ったのは、本人のことを怒ったのではない。 群馬県の選挙区事情のことを心配してああ言ったまでだ。 山本一太にそう伝えておけ!」というメッセージが届いた。 どちらが会長の本音なのかは分からない。 

 この件について、自分の姿勢は次の3点で一貫している。(1)森会長のことはけっして嫌いではない。 最初の選挙でお世話になったことは忘れていない。(2)ポスト小泉は安倍総理にやってもらうしかない。 この旗は何があっても降ろせない。(3)自分から派閥を辞めるつもりはない。 辞める理由がないからだ。

 どんなプレッシャーをかけられようと、「人間の魂」は変えられない。 これは政治家としての「生き方」の問題だ。 それにしても、世の中とは皮肉なものだと思う。 山本一太が政治的に窮地に陥れば陥るほど、追いつめられればられるほど、自分の「安倍支持」発言の価値が上がり、発信力が高まる。