ずっと以前から(お世辞ではなく)「経済人」というものを尊敬している。 実際、日本の一流企業のトップには(政界以上に)国際的でダイナミックな人材がずらりと揃っている。 ある企業の幹部が、「JBICを丸ごと存続させるべきだ!」という意見を持ち、それを表明することは全く問題がない。が、まさかその理由が、「JBICから大型の融資を受けているから」などということであってはならないし、そんなケースは存在しない。 そう信じたい。

 

 さて、本日も某大物政治家が安倍官房長官を訪ね、JBIC存続を求めたらしい。 更に、奥田会長が安倍長官と会ったという未確認情報も飛び込んできた。 こんなことで安倍長官を悩ませて、本当に申し訳ないと思う。(*早く、決着をつけないといけないな。)

 

 改めて言っておくが、財務省にもJBICにも全く恨みはない。 これまで金融政策にあまり関わって来なかったこともあって、財務省官僚と対峙したことはない。(*唯一、あるとしたら外為法改正の時だけだ。) 財務省から政治活動を邪魔されたという記憶もない。 それどころか、今回JBIC問題をめぐる対決の中で、財務省という官庁の「パワー」を再認識した。 単に「予算を握っている」という強みだけではない。 あらゆる分野に張り巡らされたネットワーク、プレゼンテーションの技術、根回しの巧みさと恐るべきフットワーク…。 どれをとっても、他の官庁とは「戦闘力」が全然違う。 政界の根回しが下手な外務省も、少し財務省のやり方を研究したほうがいい。 

 

 どこの官庁にも有能な官僚はいる。 が、一般的に言って、財務官僚の優秀さは一歩抜けている。 たとえば、財務省出身の丹呉秘書官が(あそこまで)総理の信頼を勝ち得ているのは(人柄も含めて)本人の「能力が高い」からだ。 総理官邸で財務省の影響力が大きくなるのも(必ずしも望ましいことだとは思わないが)ある意味で自然な流れかもしれない。

 

 自分は財務省という「恐るべき組織」を侮っていない。 今回もし「JBICそのまま存続」という結論になったとしたら、財務省(及びJBIC)との全面対決になることは必至だ。 よしんば、国会活動等を通じて財務省及びJBICに痛撃を与えることが出来たとしても、どこかで必ず「しっぺ返し」を被ることになるだろう。(*世の中には還元の法則というものがある。) 政治家としてかなりのダメージを受ける可能性だって、ないわけではない。 

 

 だだし、山本一太は(僭越ながら)「過激なことを言っても、けっして実現出来ない(仲間を全く動かすことの出来ない)野党のパフォーマンス議員」とか、「世論の旗色が悪くなると、とたんに立場を変えるカメレオン議員」とか、「選挙区もまともに回らずにマスコミでの露出だけで選挙を乗り切ろうとする根無し草議員」とか、「政治家を続ける(選挙に勝つ)こと自体が自己目的化している保身型政治家」とは違う。 いったん「戦う」と決めたら、最後まで徹底的にやる。 JBIC存続などという事態が発生した場合、早急に秘密の「対策チーム」を立ち上げる。 武見敬三参院議員にも、草野厚教授にも、舛添要一外交防衛委員長にも、竹中平蔵総務大臣にも、友人のフリージャーナリストにも、「全面的な協力を求める」というより、こうした人々と「共闘を組む」つもりだ。

 

 飯島さん。 丹呉さん。 決着の仕方によっては、「最強官庁」を相手に本気で「やんちゃ」をやらせてもらいます。 特に敬愛する飯島秘書官どの。 いつもと同じように、私のことをきっと励ましてくれますよね。 「山本先生。 小泉の若い頃に比べたらちっとも大したことないですよ。 思う存分やってください!!」って。(笑) 

追伸:

1.6年前、当時の太田誠一行革本部長に「JBIC設立に反対する山本試案」を届けた時、政治家・山本一太はまだ「子猫」だった。が、その後、苦しい選挙や政局を乗り越え、「小さな虎」くらいには進化した。(と思う。)あんまりなめたら、あかんぜよ!!

2.明日。「メイクドラマ」の提言を武部幹事長に届けることになった。衆議院本会議の前後、どちらかになるだろう。 夕方には「北朝鮮人権法案骨子」を携え、安倍長官の部屋を訪ねる予定だ。