午前10時過ぎ。 月曜日恒例の官邸訪問で、飯島総理秘書官と井上官房長官秘書官に続けて会った。 先週シミュレーション・チームで了承された「北朝鮮人権法案」(仮称)の骨子案を「2人の秘書官」に届けた。 飯島氏とは、秘書官室の隅にあるお馴染みの応接室で20分ほど話をした。 「お忙しいところ、いつもすみません。でも、月曜日は毎週、飯島さんの顔を見に来ることに決めてますからね!(笑)」と言うと、総理側近は、「いや、おっかないなー。お手柔らかに頼みますよ。」と笑っていた。

 

 さて、本日のIY懇談(アイ・ワイ懇)は、飯島秘書官のこんな言葉で始まった。 「ええと、山本先生と言えば、そうか、JBICの問題ですよね。」 飯島氏のODA問題に関する持論にしばらく耳を傾けた後、途中で優しく遮った。 「まあ、飯島さん。 ODAとか、JBICの話はやめましょう。 たまには考え方の違う問題もありますよ。 それと我々の関係は別ですからね。」 飯島氏はタバコに火をつけながら、こう続けた。 「いやー、もう山本先生がガンガンやるもんだから、丹呉さん(財務省出身の丹呉秘書官のこと)なんて、毎日、心臓が止まりそうな状況らしいですよ!(笑)」 すかさず、「またあ、丹呉さんみたいな胆力のある人が、こんなことで動じてるわけがないじゃないですか!」と切り返した。 すると(その声が聞こえたのか)向こうのほうから噂の丹呉秘書官がドアのない応接室に向かって歩いてきた。 「え? 何のことですか?」と言いながら飯島氏の横に座った。 3人で5分ほど談笑した。 こんな会話だった。 

 

 「山本:飯島さんや丹呉さんのことは好きだけど、そのこととODAは別の問題ですからね。 小泉総理の若い頃に比べたら、私なんて大人しいもんでしょう?!」「飯島:いやあ、そうでもないですよ。 とにかく1回決めたら、絶対に変えないんだから。(笑)」「丹呉:山本先生のHPレポートは、毎日、チェックしてます。 ODAの問題はやはり大所高所から考えないと…。」 丹呉秘書官が退出した後で、飯島氏とちょっとだけ北朝鮮問題の話をした。 「飯島さん。 来週、またうかがいます!」と言い残して、同じ階にある官房長官室に向かった。

 

 井上秘書官に会ったのは5分程度。 飯島秘書官にも手渡した人権法案の骨子案を見せながら、立ち話をした。「井上さん。 明後日15日の午後3時から行われる拉致対策本部の総会で、この骨子を説明することになってる。 ここで了解が得られれば、いよいよ条文作成に入ることになるんだけど、どこかうまいタイミングで(シミュレーション・チームとして)安倍官房長官に協力を要請したい。何とか、長官の日程を調整してもらえませんかねえ。」と頼んだ。 井上氏からは、「いいタイミングですね。分かりました!」という答えが返ってきた。 

 

 午後5時30分。 議員会館事務所でキーボードを叩いている。 次の会合は午後7時。 珍しく時間が空いた。 そうだ。 メイクドラマの「予備選挙案」をまとめておかないと。