夜。千葉県で行われたあるセミナー(?)で、民主党の馬淵澄夫衆院議員と「対決」した。 東京に戻る京葉線の車内で、議員年金や農業問題に関する資料を読んだ。(*翌日に「議員年金」をテーマにした早朝のテレビ出演と、地元での農業に関する講演があったからだ。) 少し目を休めながら、ふと考えた。 「あ、もう午後10時過ぎか。『誰でもピカソ』が始まったな。 ちょうど歌っているシーンが流れている頃かなあ。」 そしてこう思った。 「賛否両論の反応は当然としても、お叱りのメールと激励のメッセージは、どんな割合になるだろうか? 興味津々だな。」

 

 午前中の本会議で、隣に座っている佐賀県選出の岩永浩美参院議員から声をかけられた。 岩永氏と言えば、地元の県議会議長を務めた後に中央政界入りした実力派だ。 辛辣かつユーモアに溢れたお得意の口調だった。「あんた、連日、世の中を騒がしているようだな。(笑) 今日の新聞で見たよ!」 「え? 心当たりがありすぎるけど…昨日は別に何もしてませんよ。一体、何の件ですか?」と聞くと、「いや、どこかの新聞に書いてあったよ。あんたの派閥の森さんが、『2度続けて派閥総会を欠席したら山本をクビにする』と言ったみたいじゃないか。」という答えが返ってきた。

 

 一瞬だけ本会議場を抜け出して、本会議場と同じ階にある党の国会対策委員会室へ。 朝刊をパラパラとめくってみると…あった。このことだな。 日経新聞の2面に次のような内容の「囲み記事」を発見した。 「昨日行われた森派の総会で、森喜朗会長が『今後、派閥の総会を(正当な理由なく)2回以上続けて欠席した者には罰則(ペナルティー)を課す!』と発言した。これは先日も『安倍支持発言』で注意された山本一太議員に向けられたものであるようだ。 山本氏はこの日も派閥総会を欠席した…。」 思わず吹き出してしまった。 「派閥総会を続けて休んだらペナルティー」にも驚いたが、そのことを山本一太と結びつけるなんて、想像力が豊かすぎる。

 

 本会議場に戻り、今度は後列に座っている谷川秀善参院議員(参院森派会長)に聞いてみた。 「谷川先生、無断で派閥総会を休むと罰を与えるという記事、読みましたか?」 谷川氏は少し怒った様子で言った。 「うん、読んだ。 全くおかしな話や。 昨日は山本さんもオレも、午後1時過ぎまで予算委員会があった。昼の派閥総会なんか、行けるわけないやないか。 政治家はそれぞれ忙しい。 派閥総会を2回続けて休む人なんて、ようけおるわ。 今度何かの時に発言しておきますから、ね。」

 

 午後の本会議の直前、議員総会で会った世耕弘成参院議員が笑いながら話しかけてきた。 「ねえ、一太さん。『派閥総会を2回続けて無断欠席したらペナルティーを与える』という森会長の発言って、昨年放映されていたTVドラマ『女王の教室』の先生のセリフにそっくりですよね。 『このクラスを2回以上欠席した者には、罰を与えます!』というフレーズ。憶えてませんか?(笑)」 

 

 本会議場に向かう廊下でも、他派閥の同僚議員(名前は書かないことにする)から声をかけられた。 「山本さん。森さんの言うペナルティーって、なんだろうね。 派閥の会議室の外でバケツを持ったまま立たされるのか。 それとも、派閥事務所のある某ホテルの敷地を一周走るとかかなあ。(笑) あるいは、山本さんたちが毎週、有楽町でやっている街頭演説で、『参議院自民党のルールは素晴らしい。私、山本一太は、今後、100%、参院ムラの長の指示並びにジュラ紀のシステムに従います!』って演説させられることだったりして。(笑・笑) この3つの罰の中からひとつ選べと言われたら、どれを選ぶ?」 こう聞かれて、迷わずこう答えた。 「バケツを2つ持って、ホテルの回りを一周しますよ!!」

 

 この続きは次回のレポートで。