朝の新幹線で地元入り。多野郡を中心に年末の挨拶回りをやった。東京の党本部では、午後1時から税制調査会の小委員会(税制改正の取り纏め)が行われたはずだ。が、午後からの重要な地元日程を優先した。まあ、政治案件を審議した先週金曜日の税制調査会(小委員会)で、「外交部会長」としての役割は果たしたと思う。自分が強く訴えた「NPO税制の改正」(外交部会としての唯一の正式要望)に関して、反対の意見はほとんど出されなかった。(*きっと大丈夫だ。) 他方、環境部会と経済産業部会が鋭く対立している「環境税の導入」はどんな決着をみただろうか? 「道路特定財源の一般財源化問題」との関連を考えたら、やはり「先送り」ということかなあ。

 

 クアラルンプールで開催中の東アジア・サミットに出席中の小泉総理が、同行記者団との内政懇談会でいわゆる「安倍温存論」について、「チャンスはそう来ない。困難に直面して逃げたらダメだ!」と安倍氏に奮起を促した。さすがは小泉総理。全く同感だ。首相のこのひと言が、安倍待望論の「追い風」になることは間違いない。

 

 本日の某全国紙朝刊に、「安倍氏は将来必ず首相になる人物。あせる必要はない」という参院某幹部のコメントが載っていた。これにはちょっと驚いた。どなたがおっしゃったのかは分からないが、なんという余裕のお言葉。この人物、山本一太より選挙が強くて、しかも自分以上に「参院自民党が惨敗しても構わない=場合によっては野党になっても構わない」という覚悟を持った政治家に違いない。(*そんな政治家が、今の参院自民党に、しかも幹部の中にいたなんて感動ものだ。) 

 

 時計の針を逆戻りさせても、派閥の談合で総理を選んでも、2年後の参院議員選挙を乗り切れるとでも言わんばかりの「驚くべき慢心」だ。 次回の参院選挙が自民党にとっていかに厳しいものになるか、全く分かっていない。2年後の参院選挙までは「ワンポイント・リリーフ」で繋いで(世代交代を送らせて)、その後、状況が整ったら「エースを登場させる」などという都合のいいシナリオが描けるとでも思っているのだろうか。この危機感の欠如。この勘違い。いっそのこと、次回の参議院選挙で「壊滅的に負ける」ほうが党のためかもしれない。もっとも、その時は、自分も姿を消しているかも。(笑)

 

追伸:断っておくが、自分は2年後の参院選挙を有利にしたいから「安倍さんがいい」と主張しているのではない。誤解を恐れずに言うと、次回の選挙で参院自民党が負けても構わない。むしろ、守旧派が淘汰され、現在の権力構造がぶっ壊れたほうがいいと思ったりもする。民主党には40代の党首が誕生した。これは自民党を「世代交代」させるまたとないチャンスだ。安倍さんがここで逡巡したら、2度と総理になる機会は巡ってこないかもしれない。「次世代総理」の誕生は10年、遅れるかもしれない。そのことを心配している。