午後12時45分。高崎駅から東京行きの新幹線に乗った。車内販売のカートに紅茶がないことを想定して、駅の売店でペットボトルのストレート・ティーを購入した。が、何となく車内で熱い紅茶を買えるような気がする。最近、紅茶の買える新幹線が増えているような気がするんだけど、気のせいかな。JRの幹部がこのレポートを読んでたりして。(笑)まさか、ね。

 

 午前11時から伊香保町の「ケーブルTV発祥地記念碑除幕式」に出席した。ケーブルTV導入に中心的役割を果たしたNHKに加え、施設運営等に協力した日本テレビやTBSのカメラも駆けつけていた。隣の席に座った政界の兄貴分(菅総務副大臣)が小声で話しかけてきた。「山本さん。オレはよく党の偉い人達に言ってるんだ。自分は山本が可愛くてしかたがない。山本一太があれだけテレビに出てガンガン発言している。それがどれだけ自民党のためになってるかって、ね。」(*そんなに頻繁に出てないんですけど、やっぱり印象かなあ?)「いや、ありがとうございます。でも、竹中大臣も心強いですよね。菅副大臣が情報通信と郵政民営化担当だなんて。バシバシやってください!!」

 ところで、明日の午後3時から党本部で外交関係合同部会がセットされている。外交部会長としての「初仕事」だ。議論の主なアジェンダは、APECや日米首脳会談、日露首脳会談の報告。続けて午後4時から政策金融機関の改革に関する合同部会が行われる。ここでは、国際協力銀行(JBIC)の問題も議論の対象になる。合同部会幹事(外交部会長)の1人として、ハッキリと自分の考え方を表明するつもりだ。「国際協力銀行は解体・再編するべきだ」と。

 

 今から4、5年前。当時の太田誠一自民党行革本部長に2ページの山本提案を提出した。その試案の中で、「日本輸出入銀行と海外経済協力基金を合体させて国際協力銀行を作るのは無理がある。この2つの組織は活動の理念が違う。金融と援助はうまく噛み合わない。むしろ、旧基金(円借款)と国際協力事業団(ジャイカ:現在の国際協力機構)をまとめて一つの組織にするべきだ。円借款と無償と有償の連携を強化することが、戦略的なODAに繋がる。」と書いた。旧輸銀の機能をどこに再統合するかについても具体的に言及した。今回、経済財政諮問会議から示された案は、この幻の山本試案に酷似している。「多少、機能の見直しをするだけで、現在の国際協力銀行をそのまま残す」という考え方には到底、賛成出来ない。

 

 ただし、経済財政諮問会議の民間議員から唐突に(?)出てきた「援助の機能を一つにまとめ、それを首相官邸直属にする」という案は現実的ではない。いわゆる「援助庁」の議論は数年前に散々やった。首相直属の援助組織なんか作ったところで、実際には「二元外交」を助長するだけだ。外務省という組織がけしからんから(信用出来ないから)「援助政策の部分を切り離す」という感情論だけでは、戦略的な外交システムの構築は出来ない。

 

 あ、もう上野ですか。続きは次回のレポートで。

追伸:いずれにせよ、この改革の方向性は政治が決める。正しい判断を下すためには十分な情報が必要だ。外務省や財務省、援助機関等の意見はちゃんと吟味するべきだろう。が、関係各省の省益や援助機関が自分たちの都合で「ロビー活動」をすることは謹んでもらわねばならない。いかん、いかん。なんか、「ごまめの歯ぎしり」みたいなトーンになってきた。(笑)このレポートは、あんなに過激じゃあ、ありません。