朝。TBSの「朝、ズバッ!」に出演。「議員年金問題」についてコメントした。与野党ともに「議員年金の廃止」を打ち出している。自民党案は、党の議員年金改革プロジェクトチームが中心になってまとめたもの。昨晩、ザッと読み返してみた。それなりに現実的なプランだと思う。が、今回の改革案作成は、小泉首相からの「議員年金の廃止を至急検討して欲しい」という再三の指示を受けて始まった。そのことを考えれば、今ひとつ「踏み込みが足りない」と言わざる得ない。

 

 自民党案は、簡単に言うと次のような中身だ。(1)現行の議員年金システムは廃止する。(2)「暫定措置」として新たなシステムを構築する。(3)将来、厚生年金と共済年金が一元化された際に、議員年金をここに統合する。(2)の「暫定措置」では、現行システムの国庫負担7割を5割に下げる。5割への引き下げを実現するため、加入議員の納付額を増やし、受給者(現職及び元議員)への給付を減らす。さらに、年収が700万円以上の受給者への支給は打ち切る。

 

 ひとつ納得がいかないのは、「議員年金廃止」を唱いながら、「廃止の時期」に全く触れていない点だ。年金(厚生年金と共済年金)が一元化されたら「ここに議員年金を統合する」と言っても、一元化がいつ実現するのかは分からない。場合によっては、このまま半永久的に「暫定措置」が続くということになる。これでは、「本当に廃止する意志があるのか」と批判されても仕方がない。少なくとも、いつまでに一元化を行うのかという「数値目標」(*大まかな時期や目処でもいい)を示さない限り、とても国民の理解は得られないだろう。そうでなければ、議員年金の「手直し&存続」プランだと指摘されても反論のしようがないではないか。

 総理の言葉や党内の雰囲気を考えれば、今国会中に法案が成立する可能性が高い。(*ま、これは与野党の国会対策委員会で決めることだけど。)まさか、このまま「議員年金改革プロジェクト・チーム」の会合(オープンな議論)を一度も開かないまま総務会へ直行、なんてことはないでしょうね。