夜9時。東京の部屋でパソコンを取り出した。メロンを食べ、熱い紅茶を飲んだ。今日の出来事を振り返りながら、キーボードを叩いている。本日の夕食は(選挙区での日程を終え)高崎駅に向かう車中ですませた。メニューは、勢多郡東村にある某旅館の「おっかさん」が帰り際に持たせてくれたトウモロコシとジャガイモ、赤飯のおにぎりだった。シンプルな組み合わせだけど、これがとにかく美味しかった。群馬の人って、どうしてこんなに親切なんだろう?

 

 本日も終日地元でのスケジュール。ハイライトは勢多郡東村と旧黒保根町(現在は桐生市)で行われた山本一太後援会主催による「時局講演」だった。まもなく新市の一部になる東村も、桐生市と合併した黒保根町も、豊かな森林に囲まれた山間地域だ。午前10時30分東村の会合がスタート。亡父の時代からお世話になった80代の後援会長が会長職を辞し、代わって40代の会社社長が新しい会長に就任した。(00会長、長い間、本当にありがとうございました!!新会長の00さん。ヨロシクお願いします!!)

 

 村の旅館に集まった約10名の役員の前で(魂をこめて)国政報告をやった。後援会幹部の一人がこう言ってくれた。「オレは別に自民党とか、民主党とかで色分けして山本一太を応援してるんじゃない。山本一太に惚れ込んでるから応援してるんだ!」(*他にも「そうだ」という声あり。)郵政民営化法案については(予想に反して?)出席者のほとんどが賛成だった。「改革っていうのは、最初から100%というわけにはいかない。70%でも成果があると思ったら、とにかく手をつけて、問題のある残りの30%を直していけばいい。私は民間に30年務めた。その経験から言うと、必要に迫られたら知恵は出てくるものなんだよ。」 (*この言葉、小泉総理に聞かせたい。)新会長が次のような閉会の挨拶をした。「今日、一太さんが我々の前でこんなに真剣に語ってくれたことに感動した…。微力だけど(*いえいえ力強い味方です。)一生懸命頑張ります!!」

 

 午後2時からは、黒保根町後援会での「時局講演会」。会場には、約50名の町民(正確には桐生市民)が集まっていた。講演の中心テーマはここでも郵政改革。小泉改革の意義と郵政法案の展望について熱弁を振るった。40分ほどしゃべった後で質疑応答。郵政問題については、出席者からこんな質問が出た。「一太さん。民営化されたら、国債は大丈夫なんですか?」「郵便局で受けられるサービスは、今までと変わらないのかなあ。」「黒保根の郵便局がなくなっちゃうと困ると思ってるんだけど…。」ひとつひとつの質問に対して、出来るだけ丁寧に対応した。「国債は…の理由で大丈夫ですよ。」「民営化されても、郵便局の窓口のサービスは今までどおりですから心配いりません。もっと便利になる面も…。」「この法律が通っても、過疎地や山間地の郵便局がなくなることはありません。なぜなら…。」

 

 会の最後にいつもの「ポケット世論調査」をやった。「皆さん、ぜひ正直に答えてください。小泉改革は(いろいろ細かい問題はあっても)続けなければいけない。小泉さんは全体としてはよくやっていると思いますか? それとも、小泉改革はダメだ。やり方を変えないとむしろ日本はダメになってしまう。反対派の人々に代わってやってもらったほうがいいと考えますか?」 最初に、「小泉改革を支持するという方は手をあげてみてください!」とお願いした。時局講演会の場所は、JA(農協)支所2階の会議室。隣には特定郵便局がある。「賛成派は半分くらいかな」と思いながら反応を待った。(驚いたことに)そこにいたほとんどすべての人の手があがった。念のため、「小泉はダメだ。応援出来ないという方は何人いらっしゃいますか」と聞いた。手を上げる人はいなかった。「反対派の政治家じゃ、ダメだ!」という声が聞こえた。「皆さんのご意見は、きっと小泉首相に伝えます!」そう言って、講演を締めくくった。

 

 まあ、今日の「ポケット世論調査」で改革支持派が多数を占めるのも、郵政民営化に賛成する意見が多いのも、当然かもしれない。山本一太後援会主催の会合で、しかも「小泉改革の意義」について力説した後でアンケートを試みているわけだから…。が、そんな事情を差し引いても、この結果は意外だった。大多数の有権者は、依然として「改革続行の必要性」を認めている。小泉内閣が40%以上の支持率をキープしていることにも納得がいく。

 

追伸

1.先日、ある反対派の中堅議員が、「衆議院本会議で法案に賛成した議員は、選挙が弱いからそんな行動を取らざる得なかった。反対した政治家は選挙が強いから決断出来た!」などと発言していた。これはかなり乱暴な(というか全く不正確な)分析だ。たとえば本会議で賛成票を投じた安倍晋三幹事長代理も、石原伸晃前国土交通大臣も、河野太郎自民党副幹事長も、石破茂前防衛庁長官も、前回の衆議院選挙では圧勝している。(*もちろん、反対したグループの中にも「盤石な選挙基盤」を持った議員はいる。が…これ以上は書かない。)

2.やはり法案否決を叫んでいる反対派の某政治家もこんなことを言っていた。「反対派で新党を立ち上げたら、こちらのほうから賛成した議員の選挙区に候補者を擁立する。一方的に攻められるようなことはしない。」 この話だけはサラッと聞き流すわけにはいかない。何らかの形で(必ず)総理の耳に入れようと思う。反対グループがこれだけの決意を持っているとしたら、改革派(主流派)としては「勝てる新人候補」を(一人でも多く)擁立しなければならない。小泉首相には(万一の場合に備えて)すでに着手している(?)水面下の「候補者選び」を本格化させて欲しい。勝負は、勝たなければ意味がない。