ある人物が、「国民は汚れたハトより、きれいなタカを望んでいる!」と分析したそうだ。鋭い政治感覚と優れた言葉のセンスが凝縮されたフレーズだと思う。(*この人物にはぜひ会ってみたい。)

 

 「汚れたハト」が、具体的にどの政治家を指すのかは分からない。が、「きれいなタカ」というのは、間違いなく、小泉首相や安倍晋三幹事長代理のことを念頭に置いた発言だろう。そうだとすると、少しばかり「修正」のコメントを加えておかねばならない。

 

 小泉総理は(*タカのDNAを持っていることは否定しないが)いわゆる「タカ派政治家」のジャンルには属さない。靖国参拝に関しては譲らないが、歴史認識については(アジアの隣国に対して)歴代の総理より踏み込んだ「謝罪」や「反省」を表明している。日米同盟重視の観点から「イラクへの自衛隊派遣」を決断したものの、対北朝鮮政策に関してはブッシュ政権以上に「対話を優先させる」アプローチを取っている。日韓関係や日中関係についても、「重要だ」という主張を崩さない。実際、ここ数ヶ月間に起こった中国や韓国との「一連のトラブル」に対しても、冷静な対応を貫いている。小泉さんは「タカとハトが混じり合った」ような存在だ。(*いわば、タカとハトの「ハーフ」だな(笑))

 

 個人的に言えば、「汚れたハト」より、「きれいなタカ」のほうが100倍マシだと思う。カネとスキャンダルにまみれた「汚れたハト」を真っ白にすることは不可能だが、「きれいなタカ」は、時として(国益のために)「ハトの役」を演じることが出来るからだ。

 

追伸:「きれいなハト」はどうかって??「きれいなハト」には、群れをまとめていくリーダーシップ(迫力・魅力・決断力)がない。永田町を見回してみれば「一目瞭然」だ。