夜9時。赤坂の隠れ家(?)で自民党の水野賢一衆院議員、民主党の枝野幸男衆院議員、福山哲郎参院議員と会った。「新しい政治文化を創る会」の活動について相談するためだった。同会のメンバーは自民、民主両党の若手議員17名。自民党チームの代表を自分が、民主党チームの代表を枝野氏が務め、水野氏と福山氏がそれぞれの党の事務局を担当している。新しい趣意書に書かれた活動(公選法の見直し、政治資金の透明化、陳情のガイドライン作成)のうち、特に公職選挙法の見直しを重点的に取り上げることに決めた。全メンバーに呼びかけて、とりあえず4月初めに全体会合を持ち、今国会中に会としての「公選法改正案」をまとめるという流れになりそうだ。

 

 「政治文化を創る会」のメンバーに共通するのは「清新なイメージのある若手」ということだ。たとえば、最大野党に属する枝野氏や福山氏、また古川元久氏や細野豪志氏なんかは、与党議員として「小さな罪」を重ねてきた山本一太よりも「政治のグレーゾーン」は少ないに決まっている。それでも、彼らは現在の政治文化の中で「悩みながら」政治活動をやっていることを隠さない。「自分は100%クリーンで、しかも何の迷いもなく政治をやっている」などというカッコいい台詞は言わない。与野党の違いを超えて政治とカネの闇にメスを入れ、力を合わせて制度の矛盾を直していこうと真剣に考えている。だから、彼らを信用している。党は違っても「志のある政治家」だと思っている。

 

 政策や政局では(それぞれの党の立場を踏まえて)堂々と競い、時には激しくぶつかったらいい。が、現在の政治文化を変えるためには、党派の違いを超えた有志で流れを作っていく必要がある。政治とカネをめぐる与野党のスキャンダル合戦はもうウンザリだ。

 

追伸:党本部で新憲法起草委員会(安全保障分野の小委員会)が行われた。本日までに3回の議論が行われた。今日の発言は3番目。「集団的自衛権」の問題を取り上げ、次のようにコメントした。「憲法9条には集団的自衛権をちゃんと明記すべきだと思います。『(集団的自衛権は保持するが行使出来ない)という現在の摩訶不思議な解釈を変更すればいいのであって、わざわざ憲法に書く必要はない』という考え方には違和感を覚えます。9条1項の『必要最小限の武力』という一節が集団的自衛権を行使できないという憲法解釈の理由になっています。この部分の表現を変えないのであれば、ここはきちんと集団的自衛権を書き込んでおかないとバランスに欠ける気がします。」

 

 4月には憲法改正案要綱(試案)が取り纏められるようだ。憲法改正という歴史的なプロセスを、最後までしっかり見届けたいと思う。