昨晩の安倍幹事長代理を囲む懇親会は、なかなか楽しかった。「外交カードを考える会」のメンバー6名は全員出席。「次の選挙が自民党にとって天下分け目の戦いになる」という認識で一致した。「3年後の参院選挙はやはり苦しいだろうね。」と聞かれて、「このままいくと、間違いなく壊滅的に負けますよ!」と応じた。それにしても、安倍氏はやはり懐が深い。

 知ってますか?偉い方々が下々を評価するように、我々も先輩方(?)の政治家としての「器」をじっと見ているんです。先日、荒井広幸参院議員と草津温泉でこんな話をした。「安倍さんはハートが大きい。それに比べると(気が小さくて、心の狭い)政治家がなんと多いことか。お互い、そんなふうにならないように気をつけよう。」

 

 午前、午後と2回の参院本会議。第二弾の各党「代表質問」が行われた。午後4時。参議院本館の第二委員会室へ。参院イラク特別委員会委員長から頼まれて、委員長とサーレハ副首相を含む4人のイラク政府関係者との会談に同席した。イラク支援国会合に出席するために来日したサーレハ副首相は44歳。英国の大学で博士号を取得し、米国ワシントンDCでクルド愛国者同盟の代表として活躍していた。知的で、品格のある人物だった。

 

 委員長から発言を求められ、次のような話をした。「先ほどサーレハ副首相が(これは国際的なテロリズムとの厳しい戦いである)とおっしゃったように、イラク情勢はけして楽観出来ないと考えています。来年の選挙はもちろん、これからイラクが復興していくプロセスはけして容易な道のりではない、本当に大丈夫だろうかと思っていました。が、本日ここでイラク政府の主要閣僚の皆さんと会って、希望が湧いてくるのを感じています。こんなに優秀で、かつ情熱を持った方々がイラク政府をリードしているということを知ったからです。(*計画大臣も通信大臣も、博士号を持った専門家だった。)」副首相は通訳のアラビア語を聞きながら、ニッコリとうなずいていた。

 

 続けて、こう質問した。「そこでサーレハ副首相にひとつお聞きしたいことがあります。副首相から(サマワで復興支援にあたっている自衛隊の活動が高く評価されている)という言葉をいただき、本当に嬉しく思いました。自衛隊員の献身的な仕事ぶりを誇りに思っています。が、同時にイラク全体の治安が回復しないことについて、とても心配しています。現在まで、自衛隊にはテロによる一人の犠牲者も出ていません。この理由をどう分析すればいいのか。自衛隊に大きな事故が発生していないのは、現地の治安がいいからなのか。それとも、自衛隊が十分な注意を払って行動しているからなのか。あるいは、自衛隊の活動が現地の人々に感謝され、様々な情報が入ってくるからなのか。副首相はどのように分析されますか?」

 

 サーレハ副首相の答えはこうだった。「サマワでの自衛隊の活動は、とても成果を上げています。他の地域のモデルになるような支援だと思います。自衛隊は現地当局や現地の人々や組織と(信頼関係)を築いています。さらに、現地の自衛隊員は、イスラム文化の機微を良く理解して行動してくれています。それと、人々の目に見えるような支援を行っているというのも大きいですね。」なるほど。自衛隊の安全を守っているのは、自衛隊員たち自身の努力と献身ということか。

 

追伸:清和政策研究会(森派)が「集団指導体制」(?)になった。会長の下に4人の代表幹事が置かれ、同時に各期別の幹事というポストが新設された。「集団指導体制」って、最近もどこかで聞いた言葉だ。ふうむ。派閥の機能は、確実に変わりつつあるようだ。