日本時間だと25日の午前4時頃だろうか。ジャンボジェットの機内でキーボードを叩いている。隣の席ではアイマスクをした妻がぐっすり(?)眠っている。22日の朝、ダマスカスを発った。思いがけないトラブルで、予定の飛行機(エアーフランス)に乗り遅れた。詳しい話は…やめておこう。シリア人民議会や日本大使館からのプッシュもあって、なんとか2時間後のシリア航空に滑り込んだ。航空機が降り立ったパリのオルリー空港からシャルル・ドゴール空港へ移動。無事に(予定通りの)ロンドン行きフライトをキャッチすることが出来た。

 

 ロンドンに着いて間もなく、最初から本調子でなかった妻の体調が悪化した。夜。念のためホテルの部屋にドクターを呼び、診察してもらった。ガッチリした体格のイギリス人医師の診断は、「大したことはありません。ある程度時間はかかると思いますが、薬を飲んでいれば治ります。」というものだった。ああ、良かった!大丈夫だとは分かっていても、2日間、心配でほとんど一睡も出来なかった。自分の身内(家族)が苦しい思いをしているのを見ることほど辛いことはない。(*誰でもそうですね。)

 

 それにしても、政治家になって以来、こんなに余裕のある日程で海外出張をしたことはない。同時に、これほど疲労感を味わった出張もはじめてだった。ふうう。ロンドンでの2日間について書くエネルギーは残っていない。まあ、いいか。とにかく、うちの奥さんが無事だったのだから。

日本まであと約3時間。長いようで短い8日間の旅だった。