午前中のフライトでパリに向かっている。シャルル・ドゴール空港まで、あと5,6時間のところで目が覚めた。温かい紅茶を飲みながらパソコンの電源を入れた。隣のシートでは妻が(やはり)パソコンのキーボードを叩いている。チラッとのぞくと、英語でメールを書いたり、某大学での講演の準備をしたりしているようだ。ううむ。相変わらず、テキパキやってるなー。残念ながら、仕事の効率とスピードに関してはとても太刀打ち出来そうもない。(*うちの奥さんの手際がいいというより、こっちの要領が悪いといったほうが正確かもしれないが…)

 

 当初はフランスに1泊してシリアに移動するはずだった。が、この機会にどうしても会っておきたい政府関係者や友人もいる。妻の都合もあって出発を半日ほど早め、パリに2泊することに決めた。20日の夜にパリからダマスカスに入り、21日のアラブ関係者との会議に出席する予定だ。現地で2泊して、帰りはイギリス経由。ロンドンでさらに2泊する。欧米でも、アジアでも、海外出張はいつもギリギリのスケジュール。東京ーソウル日帰りというのもあったし、米国(ニューヨーク)への1泊3日という旅もあった。今回ほど余裕のある日程は(恐らく)初めてだ。他の政治家がどんな出張をしているのかは知らない。が、(いつものとおり)ありのままを書きたいと思う。

 ところで、今回のダマスカスの会議をアレンジしたのは河野太郎事務所。河野氏は数年前からアラブ外交に力を注いでいる。ヨルダン人の優秀なインターンを同行させ、忙しい日程をやり繰りして何度も中東地域に出かけている。昨年、河野議員につきあう形で途中から合流したヨルダン出張では、シリア政府の横やりで(?)アラブのヤングリーダーを集めて開催するはずだった現地の国際会議が流れてしまった経緯がある。これが「二度目の正直」というヤツだ。7月下旬の北京での出版記念シンポジウムにも「日帰り」でかけつけてくれた盟友、河野太郎からのたっての要請とあれば、これは断るわけにいかない。しかも、中東和平プロセスの重要なプレーヤーであるシリアには一度行ってみたいと思っていた。加えて、今回、アラブ側から参加するメンバーはなかなかの顔ぶれだ。

 

 これに対抗する日本側からの参加者は、河野団長をはじめとする自民党若手議員5名。自民党行革本部事務局長の林芳正氏、最近、党改革検証委員会でブイブイ言わせている(これも盟友の)世耕弘成氏(*世耕さん、安倍さんの幹事長留任はダメだよー)、神奈川選出の国際派で、自らを「100万票の男」と呼ぶ30代の小林温氏、そして参院自民党及び森派の不良少年、山本一太という個性的な組み合わせだ。(*考えたら、河野氏以外は全員、参議院議員だった。)特に、林芳正氏と一緒に出張するのは実に7年ぶり(?)のこと。太郎ちゃんの呼びかけがなかったら、実現しなかったフォーメーションだ。(*日本チームのメンバーはオーケーの返事を出した後で聞いたんだけど…(笑))

 

 昨晩は数時間しか寝られなかった。飛行機が揺れてキーボードをうまく叩けない。パソコンを閉じて、もう少し休んでおこう。次回のレポートはパリのホテルの部屋で書きます。

 

追伸:今回の会議に出席する河野太郎氏、世耕弘成氏、そして小林温氏は、いずれも「新世代総理を創る会」の設立メンバーであることに気がついた。8月末からは全国キャラバンが始まる。「新世代総理を創る」戦略についても、現地でちょっとした「悪巧み」が出来るかもしれない。