早朝の新幹線で高崎駅に到着。到着した後で、列車が1本早かったことに気がついた。ああ、相変わらず、そそっかしいヤツ! 迎えの車が来るまであと1時間もある。駅構内のレストランに入って、パソコンのスイッチを入れた。

 

 ふう。眠い。が、スッキリした朝だ。昨日の2つのミーティングで、小泉総理と安倍幹事長に自分の真意が誤って伝わっていないことが分かったからだと思う。党本部の幹事長室で会った安倍さんのニコニコした表情が印象的だった。午後10時過ぎから某県議の褒章祝賀会で特別講演をやることになっている。温かい紅茶を飲みながら、講演の中身でも考えよう。

 

 政治家とはイヤな人種だ。自分の主張や意見を正当化するために、いろんなことをでっち上げたり、不正確なことを言ったり、理屈をこじつけたりする。が、自分に向けられた不条理な批判は、いちいち気にしない。いったん「覚悟」を決めると、回りの人間がよく見えるようになる。剛胆に見えて、とても気の小さい人とか、いかにも崇高な意志を持っているような顔をしているが、自分のことしか考えていないエゴイストとか、そういうことが分かるようになってきた。9年間、一生懸命、政治という仕事に取り組んできた。政治家として、多少は体力(眼力と胆力)がついてきた気がする。

 

 昨日、橋本龍太郎元総理が、日本歯科医師連盟からの1億円献金問題の責任を取って派閥会長を辞任した。橋本氏と個人的に親しいわけではない。が、日頃の言動から、中身のある「頑ななまでに真面目な」政治家だとずっと思っていた。事の真相は分からない。




 それにしても、政治とカネをめぐる今回の問題が、こんなことで「幕引き」になるとはとても思えない。これは一つの派閥がどうのこうのという問題ではない。他人事でもない。自民党は(どんなに苦しくても)この問題に正面から取り組むべきだ。自ら真実を解明し、国民に説明する努力をするべきだ。そうでなければ、本当に崩壊の道を辿ることになる。

 

 どんなに力のある政治家でもコントロール出来ないものがある。それは世の中のバイオリズム(時代の趨勢)と人間の魂だ。 不条理で傲慢な行動には必ず「還元の法則」が働く。 国民の目はけして節穴ではない。 そのことを忘れてはいけない。

 

 そろそろ、地元秘書の車がやって来る時間だ。大きく深呼吸をして「まちに」飛び出そう。 午後からは再び「新世代号」の遊説&街頭演説が待っている。 3年後の選挙はギリギリの戦いになるだろう。選挙の当落は100%、候補者の自己責任。誰かが助けてくれるなどと思ったら大間違いだ。自分自身で小さな努力を一つ一つ積み重ねていくしかない。

 

追伸:たとえ「ささやかな抵抗」でも、それが波紋となって広がっていくこともある。政界とはそういうところだ。 そして「一人の人間の強烈な意志」は、同じ志を持つ人間の行動に知らず知らず影響を与える。 ひとつの小さな勇気が、他の小さな勇気を後押しする。だから(誰が何といおうと)正しいと思ったことは、絶対に撤回しない。