政治家の勝負は「長期戦」だ。今日旗色が悪いからと言って、明日は形勢が逆転するかもしれない。時間が経てば、子猫だって虎になっているかもしれない。さらに言えば、国会議員のバッジを外したからといって、戦う手段がなくなるわけではない。むしろ政治家という「鎖」から解き放たれることで、戦闘力(発信力)は増すかもしれない。そう…世の中に不変のものはない。「盛者必衰の理」だ。何年かかろうと(政治家を続けようが続けまいが)、状況をじっくり見極め、情報を収集し、あせらずに反撃のチャンスを待つ。どんなに安全な場所に隠れても逃がさない。逆襲され、傷ついても構わない。押さえてきたエネルギーを一気に放出し、必ず「痛撃」を与えてみせる。この怒りを、あの屈辱を…けして忘れるな!!

 

 さて、午前11時に委員長室にやってきた駐日エジプト大使は、開口一番、流ちょうな英語で「小泉首相の北朝鮮訪朝を高く評価している。外から見ると大きな成功を収めたように見える」と言った。先週、小泉総理が駐日アラブ大使を招き、中東問題(?)についての意見交換を行ったとのこと。エジプト大使はその席でもそんな意見を述べたらしい。国内では賛否の分かれる日朝首脳会談も、国際的にはかなり評価されているようだ。

 

 「なぜ、小泉訪朝を成功と思うのですか」と聞いた。エジプト大使の意見は次のようなものだった。「まず、北朝鮮問題を平和的手段で解決しようという意図を示したこと。イラクの場合は武力行使が先に立ってしまった。イスラエルとパレスチナの問題もそうだ。さらに、今回の訪朝は日本の独自外交だと思う。失礼ながら、日本というと(いつも米国に追従する)というイメージがある。が、今回は小泉総理が、ブッシュ大統領に(北朝鮮問題については話し合いのアプローチを取る)ことを促す結果になった。」そこでこう指摘した。「大使の意見は分かります。が、北朝鮮に対しては(対話)一辺倒のやり方は通用しません。我々が準備してきた2つの制裁法案(圧力カード)があったからこそ、北朝鮮は対話に応じてきました。そこを誤解してはいけないと思います。」

 

 大使はうなずきながら、こうつけ加えた。「日本政府が中東問題にどう向き合うか、すなわち、イスラエルとパレスチナの問題にどんな姿勢を取るかということは、イラクでの自衛隊の活動にも大いに影響がある。イラクの人々は日本がパレスチナ問題で(米国とは違った)独自のステップを取れるかどうかを注視しているからだ。」なるほど、そういう視点もあったのか。

 

 夜は報道関係者3名と食事をとりながらの懇談。今後の政局や夏の参院選挙について意見を交わした。考えてみたら、参議院選挙の公示まで残り一ヶ月を切っている。自民党は思ったより苦戦するのではないか。そんな予感がする。

追伸:今朝、月曜日恒例の街頭演説が出来なかった。せっかく地元のスタッフがやる気になっていたのに。悪かったなあ。明日、電話を入れておこう。