民主党の管直人党首の辞任が、いよいよ避けられない情勢になったようだ。最新の情報を確認していないが、もう次の党首人事は決まったのだろうか。後任として、あの小沢一郎氏の名前が浮上しているらしい。まさか…それはないだろう。小沢氏は一部の玄人には受けがいいが、一般国民にとって「人気のある(イメージのいい)政治家」ではない。小泉VS小沢という構図なら、参議院選挙は小泉自民党の思う壺。全国の選挙区で、「小沢民主党のどこが新しいのか!」というキャンペーンをはればいい。ワンポイントであっても、民主党がそこまで馬鹿なことをやってくれるはずがない。

 

 現執行部で「連帯責任だからダメ」などと指摘するむきもあるようだが、やはり、小沢氏より(小泉総理より)若い岡田幹事長とか、野田国対委員長あたりが出てくるだろうと思う。これが前原党首とか枝野党首だと、自民党としてさらに警戒を高めなければならなくなる。それにしても、小泉内閣が「年金未納ショック」で揺らいでいる(しかも参議院選挙一ヶ月前の)この時期に、内紛でガタガタしている民主党。こんな党が本気で政権を穫るつもりなのだろうか。(まあ、自民党にとってはありがたいことだけど。)

 

 さて、参議院選挙の暑い夏が近づいてきた。ほとんどの場合、選挙は候補者本人の中身(実力と魅力)で決まる。大勢の人の力を借りなければ戦い抜くことが出来ないのは事実だが、最後は自分の力で乗り切るという気概がなければ勝利を掴めない。選挙を闘う候補者の辞書に、「あの人が応援してくれたから勝った」という言葉はあっても、「誰々が応援してくれなかったから負けた」などというセリフは存在しない。候補者本人の「必死の気持ちと行動」が伝わらなければ、支持者の熱やモラルは盛り上がらない。選挙の結果はすべて候補者自身の責任だ。

 

 今思い出しても、3年前の参議院選挙は「死に物狂い」だった。自分に向けられた様々な批判や中傷、陰湿なイジメや妨害工作を乗り越えて勝ち取った当選だった。くやしいことも山ほどあったが、選挙に勝つために歯をくいしばって我慢した。以前このレポートにも書いたが、別に誰のことも恨んでいない。むしろ、「こんな圧力に負けてたまるか!」という気持ちがあったから、圧勝出来た。かえって感謝しているくらいだ。自分を支えてくれたのは一部のエライ方々ではなく、一般の有権者だった。

 

 昨年の衆議院選挙で全国を応援に飛び回った。あちこちから(どういうわけか)応援要請があった。その中で、(ごく一部の例外を除き)自分の携帯に直接電話をかけてきた候補者(現職であれ、新人であれ)の選挙区にだけ出かけて行った。こんな小物政治家が応援に入ってどれだけ効果があったかは分からない。が、本人が本気で来て欲しいと思っていると感じた場所だけを選んだ。もし真剣なら、こうしたお願いを事務所や他の人間に任せるはずがない。どんな分野の仕事でも同じだと思う。最後に人を動かすのは当事者の「熱意」と「真心」だ。

追伸:3年前の参議院選挙の直前。地元のある首長が山本一太と仲のいい若手の側近にこう漏らした。「一太さんは大丈夫なのかな。この間、何人かで会った時も話が出たんだけど、00はすごく嫌っているし、00もしょっちゅう悪口を言ってる。いや、あなたが近いからさ。ちょっとオレが心配してたって伝えといてよ。」 なぜだろう。今日、このエピソードを久々に思い出した。