明日の午後、「対北朝鮮外交カードを考える会」の緊急会議を開く。与党案として既に国会へ提出された特定船舶入港禁止法案の先行きが不透明になってきた。改めて戦略を練り直す必要がある。さらに、イラクの人質事件で一瞬止まっていた「米国の上下両院議員宛てに送る手紙の署名集め」も急がねばならない。
いいか悪いかは別として、小泉総理は一種の「政治的天才」だと思う。年金問題で突如飛び出した「一元化」発言も、立法府の権限に口を挟んだ「議員年金廃止」発言も、そうした総理の言動が国民と野党に及ぼした効果を検証してみると、そういう結論にならざる得ない。いちいち説明はしない。少しでも政治的センスがあれば分かるはずだ。
2月24日のレポート(No.0681「記者会見で決意表明」)の中で、「クイズ・ミリオネア」にスタジオ出演したと書いた。東京都の石原慎太郎知事も、高知県の橋本大二郎知事も、神奈川県の松沢成文知事も、そして石原伸晃大臣も出演した人気番組だ。目的は「新世代総理を作る会」のキャンペーン・カー(次世代号)を購入する費用を稼ぐため。加えて、自民党の若手議員の間にこうした動きがあることを世の中に発信するために「ミリオネア」が大いに役立つと思ったからだ。もちろん、政治家がこの手のソフトな番組に出ることには常にリスクが伴う。が、通常の政治活動ではなかなか届かない層に対してメッセージを発信するのが狙いだ。多少の反発があって当然だろう。
その「ミリオネア」の放送日は明日の夜。イラクの人質事件の真っ最中という悪いタイミングになってしまった。昨日、番組担当のディレクターに電話を入れた。「まさか、放送を延期するなどということは出来ないでしょうね。」「いや、それは申し訳ないけど無理です。」(*そりゃあ、そうだ。)そこで、「せめて、この番組は0月0日に収録されましたというテロップを入れてもらえませんか」と頼んだ。が、「山本さんの立場は十分に分かります。分かりますが、うーん。よっぽどのことがないとキツイですね。」という返事だった。まあ、仕方がないか。こういうリスクは覚悟の上で出演を承諾した。一生懸命対応してくれた番組担当者をあまり困らせたくないし…。ええと、HPの読者の方々にはもう一度言っておきます。明日夜(4月15日)の「クイズ・ミリオネア」は約2ヶ月前に収録されたものです。ライブではありません。
追伸:
1.TVと言えば、またまたテレビ朝日「TVタックル」からスタジオ出演の依頼があった。テーマは日本の国益。ODA(政府開発援助)と国連常任理事国入りの問題に焦点をあてるらしい。この2つの問題について自分以上の知識と経験を持っている政治家は数えるほどしかいない。
「よーし、久々にやったろうか」と思ったら、収録予定日(来週の土曜日)に、どうしても動かせない重要な日程が入っていることが判明した。(くそっ、言いたいことは山ほどあるのに。どうしていつも収録が土曜日なんだろう。)スケジュールの都合が合わなくて断ったの、一体何回目かなあ。
「TVタックル」に出る度にフラストレーションがたまる。発言は編集されるし、スタジオの議論が噛み合ったことは一度もない。有権者からの反応も賛否がある。が、この番組がなぜか嫌いではない。ハマコー氏のことも嫌いではない。(実はかなりチャーミングな人物だ。)とりあえず、インタビュー取材だけでもやってもらうことにしよう。
2.さらにTVの話題。先週から今週にかけて、CS番組と英国BBCの生放送を除き、3つか4つのTV出演を自粛した。イラクの人質事件の全体像があまりに不透明で、無責任な発言はしたくないという気持ちが働いたからだ。そろそろコメントしてもいいだろう。どこからも全然、声がかからなかったりして…(笑)