昨晩、一度じっくり話したいと思っていた自民党の若手衆院議員3名と夕食を共にした。葉梨康弘衆院議員、西村康稔衆院議員、そして加藤勝信衆院議員だった。派閥の異なるこの3人にはいくつか共通点がある。第一に、昨年11月の衆議院選挙で初当選を飾ったこと。第二に、いずれも官僚出身であること。第三に、自民党大物政治家の娘と結婚したこと。第四に、3名とも(当然のことながら)政策通で、法律を熟知していること。第五に、エリート役人だったとは思えない柔軟な思考が出来ること。さらに言うならば、3人ともけして楽をして国会議員になったわけではないということだ。

 

 葉梨氏と加藤氏はいわゆる娘婿として義父の選挙区(又はゆかりの地)で出馬した。西村氏は義父の地盤ではない地域から政治を志した。西村さんと加藤さんは、落選の経験を乗り越えて議員バッジを掴んだ。葉梨氏は義父の地盤を継いで立候補するまでの5年間、地元の様々な活動に汗を流した。なるほど。このトリオ、ただ者ではない。

 

 2週間ほど前、ある議員立法のアイデアを持って葉梨氏の事務所を訪ねた。「どこかでやろうと思っていたんだけど、いろんなことで手一杯の状態なんです。この議員立法、出来ることなら葉梨さんとか西村さんとか、新人グループでやってくれませんか。私も陰でサポートしますから、ね。」と話した。熱心に耳を傾けていた葉梨氏の反応は、「ふうむ。面白いですね。勉強してみる価値がありそうです。じゃあ、自分から興味を持ちそうな同期に声をかけてみます!」というものだった。「ああ、よかった。葉梨さんがやってくれるなら心配ない。ぜひ、当選一期の皆さんが前面に立ってください。」「いや。まだ当選して1年も経ってないんで。やはり山本さんに入ってもらわないと…。」というわけで、この日の会合と相成った。

 

 この3人ときちんと話したのは初めてだった。が、料理をつつきながら、政治に対するそれぞれの思いを率直にぶつけ合った。政治家の役割、自民党の将来、小泉内閣の評価、公職選挙法の問題点…なんだ、同じことを考えてたのか!!かなり意気投合した。今回の議員立法(うまくいくかは分からないが)を皮切りに、いろんなことを一緒にやってみようということになった。近いうちに最初の勉強会をやることになるだろう。

 

 「この立法がうまくいったら、3人の名前をつけたらいい。えーと、頭文字だと…NKH…かな。」と水を向けると、葉梨氏が言った。「いや、考えたらNHKですよ。」そこで、「NHKは1チャンネル…だから、一太にもつながる。ちなみに、私のニックネームはいっちゃんだしね。」(完全なこじつけだ。)とつけ加えた。期せずしてこのグループの名称が決定した。YKKはもう古い。これからはNHKの時代だ。

 

追伸:こんなに熱い思いを持ったルーキーがいるなんて。ううむ。自民党も、捨てたもんじゃないぞ!!