民主党が来週中にも単独で特定船舶入港禁止法案を提出するかもしれないという情報が飛び込んできた。法案の内容に関する党内の合意形成はすでに終わっており、あとは提出を待つばかりという状態のようだ。それはそれでいいことだと思う。民主党にも対北朝鮮政策に熱心に取り組んできた議員がいる。しかも民主党の法案の中身は、自民党内で審議されてきたものとほとんど変わらない。加えて、最大野党の民主党が先行して法案を提出することは、与党内の法案審議をスピードアップさせる圧力になるかもしれない。

 

 そうは言っても、この法案は自民党(「対北朝鮮外交カードを考える会」)が最初に取り組み、時間をかけて議論してきたもの。最終要項は関係部会で了承され、法案の条文はいつでも審議にかけられる状況にあった。与党内合意を得るための協議に時間を費やしている間に、野党に先を越されたという感は否めない。民主党としては、参議院選挙を前にこの問題で有権者にアピールしたいという意図もあるだろう。ちょっぴり悔しい気がする。来週17日の実務者協議では、必ず与党合意が出来ると信じている。いずれにせよ、与党の見解がまとまらない限り、この法案が成立することはない。

 

 船舶の法案と言えば、「対北朝鮮外交カードを考える会」による横浜港への視察スケジュールが固まった。日時は来週の月曜日。午後1時から3時までだ。参加メンバーは、水野賢一衆院議員、菅義偉衆院議員、河野太郎衆院議員、そして山本一太の4名になった。増原衆院議員と小林温参院議員が来れないのは残念。が、出席率7割は悪くない数字だ。

 

 さらに残念なのは、自分自身が最後まで視察につきあえないこと。午後3時から外交防衛委員会の理事懇談会がセットされているため、午後2時には横浜を離れなければならない。港湾関係者からの説明は聞けるが、入港船舶を見ることは出来ないかもしれない。取材に来る予定のマスコミ関係者へのブリーフィングは、午後4時過ぎにセットした。あーあ、最後まで参加して、4人で一緒にコメントを出したかったなあ。山本事務所で一生懸命アレンジしたのに…。こっちはもっと悔しい。とりあえず水野さんと菅さんに電話し、報道関係者への対応をお願いしておいた。

 

 視察の結果、特定船舶入港禁止法の実効性を確認出来るだろう。だから前もってこの場で言っておこう。「この法律は今国会で通過させなければならない。改めてその意を強くしている。日朝交渉が膠着状態に陥っている状況を受け、今のうちに2つの外交カードを政府に装填しておく必要がある。与党内協議が決着した時点で、間髪を入れずに拉致対策本部プラス関係合同部会の会議を開き、そのまま政調審議会、そして総務会という流れに持っていきたいと考えている。」

 

追伸:別に民主党が先に法案を提出したっていいじゃないか。要はこの法案が国会を通過すればいいんだから。港湾の視察も視察を終えてのコメントも、最後まで残る3人の同志にまかせておけば何の心配もない。こんな程度のことで「ちょっと悔しい夜」なんてレポートを書くとは…なるほど結構心の狭い人間なんだな。オレってヤツは。