午前11時30分。党本部で安倍幹事長に会った。朝の幹事長・国対委員長会議では、特定船舶入港禁止法案について両党の実務者チームを作り、すり合わせを行うという流れが決まったようだ。法案(条文)はいつでも党の関係部会で審議出来る状態だが、まずは与党内の協議を優先し、合意が出来た段階で正式なプロセス(部会ー政調審議会ー総務会)に乗せるというニュアンスだった。
もちろん、両党の実務者チームのメンバーが決定したわけではない。が、安倍氏は(ハッキリは言わなかったが)どうもこの実務者チームに「外交カードを作る会」の数名、特に山本一太を加えたいと考えているふうだった。こういうところが、いかにもハートの温かい安倍さんらしい。法案の作成に直接汗をかき、内容を熟知している議員の中から人選したいということだろう。が、万一、安倍幹事長がそう思ってくれたとしても、自分が選ばれる可能性は(残念ながら)0%だ。某所から「外交防衛委員長という立場ではまずい」というブレーキがかかることは間違いないからだ。
幹事長室を出たところでマスコミ関係者に取り囲まれた。記者:「どんな話でしたか?まず与党内の協議を優先するということですか?それとも党内審議と並行して進めるんですか?」「自公で実務者協議をやるそうですね。山本さんがメンバーに入ると聞きましたが、人選はどうなってるんでしょうか?」山本:「幹事長のニュアンスは、まず与党内できちんと調整してからということでした。」「私が実務者協議のメンバーだなんて誰が言ってるんですか?私なんかが入るわけないじゃないですか!」
外為法と船舶入港禁止法案。5人の仲間とこの2本の法律に取り組んできた。勉強会を重ねて条文を練り、法律を成立させるために一生懸命飛び回ってきた。公明党の合同部会にも直接、説明に行った。本音で言うと、この協議には加わりたい。それがベストだと思っている。だって、この法律案の内容(どんな議論が行われてきたかも含め)を最もよく知る一人だし、安倍幹事長との連携を図るという点で自分以上の適材がいるはずがない。
が、実はあまりこだわっていない。要はこの法律が今国会中に形になることが重要なのであって、(改正外為法の時と同様に)誰がどこで協議しようが、どの議員が提案者になろうが、それは大した問題ではない。「常任委員長だから与党内の調整(提案者になるわけではない)に入るのはまずい」というのも少しおかしな理屈のような気がする。が、「委員長なんだから実務者協議はダメ」というクレームのほうが、「委員長だからメディアで発言してはいけない」という暴論よりはまだ説得力がある。
ちなみに、(以前にも書いたが)「委員長だからTVに出て発言してはいけない」という理屈だけはけっして受け入れられない。自分の対応は最初から決まっている。出演依頼を受けた場合は党にきちんと報告する。出演したことで何か重大な問題が生じた時には、政治家としてきっちり責任を取る。その代わり処分が不当だと思った時は、「責任を取った後」で十二分に(ピンポイントで)反撃する。あらゆるチャンネルを使って。
特定船舶入港禁止法案についての自分の役割はひとまず終わった気がする。法案の中身の修正や審議のタイミングは、与野党幹部の話し合いで決まっていくことになるだろう。ただし、今国会で成立させなければ意味がない。これから半年間が日朝交渉のヤマ場になるからだ。今後は党内における法案推進の流れを加速させることに一層のエネルギーを傾注したいと思う。
それにしても、北朝鮮問題についてはあえて極秘情報を求めず、経済制裁法案については表に出なくても実を取る方法を考える。自分で言うのもなんだけど、政治家として少し進化(成長?)したんじゃないだろうか。