昨日、参議院選挙の候補者応援のために大阪に行った。東京に戻る新幹線に乗る直前に、携帯が鳴った。東京の女性秘書からだった。

「先ほど、参議院自民党幹事長室の00先生から連絡がありました。今晩の(朝まで生テレビ)の出演をやめてほしいそうです。幹事長室のみんなで相談した結果(その場に副幹事長がズラッといたということか?)だとおっしゃっていました。」「ああ、そう。まあ、今からやめるってことは出来ないけど…それで理由は何だって言ってた?」「党とTV朝日との問題もあるし、こんな重要な時期でもあるし(?)、それに外交防衛委員長という立場もあるのでまずいということのようです。それを伝えてくれと。」「なるほど。直接話してみないとよく分からないこともある。これから新幹線に乗らないといけないし、事務所に携帯の番号だけ聞いて、東京に着いたら(じっくりと)話を聞いてみることにするよ。」

 電話を切って「ああ、またか」と思った。ちょっと辟易としたが、ま、人間にはそれぞれ立場というものがある。駅のホームで夕刊と紅茶を買って列車に乗り込んだ。

 

 東京駅に着いたのは午後8時過ぎだった。議員本人の携帯に何度か電話を入れたが通じない。ダメもとで参議院会館の事務所に電話を入れると、秘書が出てきた。(あ、そうか、衆議院がもめてるから残ってるんだ。)「山本一太です。00先生から電話をいただいたようなんですが、ご本人、いらっしゃいますか?」「さっきまでいたんですが、外に出てしまいました。」「そうですか。それじゃあ、私の携帯のほうに連絡をいただきたいと伝えてください。番号はーーです。」

 

 しばらく待ったが、連絡は返って来ない。こちらからもう一度、議員会館事務所に電話を入れた。「お忙しいようですから、00議員にこう伝えてください。(みんなで相談してということですから幹事長室の総意だと思います。それは重く受け止めます。が、これから数時間で始まる番組を今からキャンセルすることは出来ません。関係者に迷惑がかかりますから。党の要請はあくまで自粛であって、最後はそれぞれの判断だと理解してます。事実、ここ2週間、いくつか朝の番組を控えました。今回は出演してもいいだろうという自らの判断です。今後については、幹事長室の意向を受け止めつつ、その都度、自分のリスクで決めたいと考えています。)私の言ったことを、なるべく正確に伝えてください。」「分かりました。そのように伝えます。」(礼儀正しい対応だった。)

 

 そのまま次の会合(勉強会)に突入した。電話をマナーモードにしたまま「激論」に突入。午後11時過ぎになって、連絡を試みた参院某幹部と安倍幹事長から電話が入っていたことに気がついた。うーん、もういいだろう。夜も遅いし、自粛要請はしっかり受け取った上で出るわけだから、ごちゃごちゃ話しても相手に迷惑がかかるだけだ。そう思って電話を返すのはやめた。が、安倍幹事長の「時間のある時に電話ください」というメッセージがちょっと気になった。「衆議院の深夜国会は続いているようだから、まだ寝てないよなあ。幹事長にだけは連絡しておこう」ということで、昨日のレポート「安倍幹事長との会話」になったというわけだ。

 

 さて、なぜ出演することにしたか。その理由を話しておこう…と思ったが、もうすぐ午前12時。明日は朝の飛行機で北海道(旭川駐屯地)に飛ぶ予定だ。イラク復興支援のために派遣される陸上自衛隊本隊の「隊旗授与式」に出席するためだ。少し余分に睡眠を取っておこう。この続きは明日のレポート「自粛破りの真相その2」で。