朝8時の新幹線で選挙区に入る予定だった。朝6時30分。目覚まし時計の音が脳細胞を直撃。半分身体を起こしかけたが、その瞬間、「あ、この状態で活動を始めると身体のバランスが崩れる」という直感が走った。「ああ、今日は企業の挨拶回りだった...特に約束は取っていないはずだ。」モウロウとした頭でそんなことを考えながら、しばらくの間、ベッドにとどまった。午前8時30分に地元の秘書に電話し、「悪いけど、挨拶回りは1時間遅れのスタートにしてほしい。その分、帰りの列車の時間を遅らせてカバーしよう」と伝えた。

 

 結局、午前9時50分の列車に乗った。ほぼ2時間遅れで地元の挨拶回りをスタート。当初は午後3時台の新幹線で東京に戻ることになっていた。が、急遽、予定を変更。午後5時過ぎの列車に切り替えた。様々な職種の企業経営者と、お茶を飲みながら言葉を交わす。短い会話でも、そこから景気に対する地方(地元)の体感温度が見えてくる。回復の兆しがより顕著になりつつある分野もあるし、依然として苦戦している業種もある。全体として、建設関連企業では依然厳しい状態が続いているようだ。

 

 地元のスタッフは、議員本人の限られた時間の中で「どうやったら最大限の効果をあげられるか」ということを常に考えている。いろいろな事情を勘案し、それぞれの担当地域における山本一太の日程を作っている。今日は2時間の延長で何とか当初の予定を消化することが出来た。もちろん、緊急性や重要度の高い仕事が飛びこんでくれば、地元日程をキャンセルしたり、変更したりすることはある。プライオリティーは政治家自身にしかつけられない。が、寝不足だとか、体調がすぐれないとかいうのは、こちらの健康管理の問題(こちらの事情)だ。一生懸命準備している選挙区の秘書にとっては、迷惑以外のなにものでもない。彼等のヤル気を奪うようなことをしてはいけない。またまた、反省した。

 

 さて、テーブルの上にパソコンを置き、キーボードを操作している。明日はイラクで亡くなった2人の外交官の葬儀(外務省葬)に参列し、そのまま地元に急行。父の時代から長年にわたってお世話になった元大物県議の葬儀に顔を出すことになっている。いつも同じセリフになってしまうが、つくづく思う。なぜ、いい人ばかり早く逝ってしまうのだろう。