午後3時。党本部で行われた「真の年金制度改革を進める議員の会」に出席。約20名の議員が集まった。自分を含む有志議員5名で練り上げた独自の改革マニフェスト(コンパクト版)が配付されていた。社会保障分野を担当した河野太郎氏がリードした我々の年金改革案は、奇しくも民主党が今回のマニフェスト選挙で提案したものとほとんど同じ内容。年金の1階部分(基礎年金)を税法式でカバーするやり方だ。賦課方式から積み立て方式への移行を唱えている。ちなみに、年金改革案の発表は(民主党より)自民党有志グループの方がずっと早かった。こっちのマニフェストが元祖だ。

 

 先ず、大村秀章氏が勉強会の主旨を説明。次に、河野太郎氏が有志マニフェストに書かれた年金改革案の内容を解説した。その後、出席者の間で議論が交わされた。河野、大村両氏の隣で2人の話を聞きながら、ある事実を発見した。「あれ、社会保障分野の勉強会でこんなところに座るの、初めてだなあ。」

 

 先日発表された厚生労働省案には問題が多い。が、我々が示したプランを実現するのは、容易なことではない。自民党の年金制度調査会や厚生労働部会の議論の流れは別の方向に進んでいる。連立のパートナーである公明党との摺り合わせの状況も見極めなければならない。来年度予算の編成という時間的な制約もある。小泉総理がどんな方針を打ち出すのかも気になるところだ。

 

 そうは言っても、有志による「マニフェスト研究会」の言い出しっぺは自分だ。ここに掲載された政策は5人が責任を負う。加えて、河野太郎氏と大村秀章氏が興した勉強会ということであれば、自分にとって「協力要請を断る」という選択肢は存在しない。もっとも、国民の関心が高い「年金改革」でトチるようなことがあれば、来年の参議院選挙は間違いなく自民党の惨敗に終わるだろう。

 

 過去の失敗の分析と責任追及なしに、また厚生労働省の「利権」や「無駄」を温存したままで、国民負担だけを押し上げるような議論は国民の支持を得られない。それだけは確かだ。完全なシステムというものは存在しないが、少子高齢化が急激に進む状況下においては税方式・積み立て方式がベターだと考える有力議員もいる。とりあえずは、党内に多様な意見を出せる「新たな場所」を作るということか、なあ??