昨晩の民放のTV番組に出演した小泉総理が、各党党首との議論の中で「郵政事業民営化は愚の骨頂。党ではまだ決まっていない」かのような発言をしている某候補者の映像を見せられて、「これはウソだ。この人は損しますね!」とバッサリやったらしい。(残念、見ていなかった。)この発言について聞かれた麻生太郎総務大臣が、総理の対応を「大人気ない」と批判したという記事が朝刊に掲載されていた。

 

 麻生さんは個人的には好きだが、「大人気ない」というコメントはコトの本質が分かっていないと思う。小泉政権にとって「郵政事業民営化」は規定路線。党のマニフェスト(政権公約)にも、形態はともかく「民営化する」と明確に書いてある。マニフェストは国民と具体的な約束をすることに意味がある。TV局側の意図はミエミエではあったが、野党の党首と政権公約について真剣勝負で議論している最中にこの発言をつきつけられたら、「曖昧な答え」が出来るはずがない。むしろ、総理の発言はギリギリ「優しい」内容だった。




 さて本日の日程を振り返ってみると...ます、朝の新幹線で選挙区入り。午前中から午後にかけて、群馬県東部の選挙事務所を回った。地元のどんな選挙でも、公示前(又は選挙中)に候補者の事務所を訪問する場合、「何時何分に行きます」という連絡は、なるべくしないようにしている。

 

 ただし、衆議院選挙中の事務所訪問は特別なケース。相手側にだいたいの到着時間を知らせざる得ない。アポ無し訪問が迷惑になる場合があるからだ。そういう時でも、地元スタッフには、「むこう(各事務所の選対関係者)に人集めを頼むようなことはしないように!」と指示してある。小泉総理や安倍幹事長といったスターが来るというならいざ知らず、「候補者の選挙に大してプラスにもならない来訪者」のために動員をかけるなどということ自体、(選挙を必死で戦っている事務所にとって)迷惑以外の何ものでもないからだ。

 

 それでも、いくつかの選挙事務所には、自分の訪問時間に合わせて人集めが行われていた。「一太さんが来るなら、ぜひ!」ということで、選対役員が自発的にやってくれたらしい。昨日に引き続き、穏やかモードで演説した。

 

 夕方からは群馬4区(藤岡市と吉井町)を回る遊説車に合流。後続車両に乗り込んで約2時間、車中から手を振った。午後5時30分を過ぎるとすっかり暗くなった。街頭の少ない郡部の真っ暗な道を走りながら候補者への支持を訴えた。午後6時過ぎに遊説隊を離れ、高崎駅に直行した。

 

 予定より早い新幹線に飛び込み、東京に向かっている。午後8時には党本部の情報調査局に入らねばならない。情報を制するものが選挙を制する。そういう時代だ。