永田町という世界では、小泉総理は一般的に「ドライで冷たい」人間ということになっているようだ。今回の組閣の直後、人事から漏れたある中堅議員が、「小泉って人は、自分のために何かをしてくれるのが当たり前だと思っている。汗をかいたことをちっとも評価しない」と仲間に話しているのを聞いた。小泉首相を応援して「何かの役職にありつこう」と考えている人たちにとっては、なるほど頭に来ることも多いだろう。しかしながら、そんなケチな考えを捨ててながめてみると、小泉総理は意外に「気配りのある」人物だいうことが分かる。

 

 あまり具体的な例をあげると支障があるので、ここでは書かない。永田町文化でいうところの「親分肌」とか「面倒見がいい」というジャンルに属していないのは確かだ。が、普通の社会の基準からすれば、十分に義理固いし、人情もある。変にベタベタしていない自然の優しさとでも言おうか。小泉改革を一貫して応援してきたにもかかわらず、ポストではむしろ冷遇されてきた山本一太がそう言うのだから間違いない。自分の目から見れば、政治家としては青木幹雄参院幹事長のほうがずっと「冷酷」だ。誤解のないように言っておくが、これは悪口ではない。政治家の戦闘力という点からいくと、賛辞だ。続編は次のレポートで。

 

 さて、時計を目をやるとちょうど午前7時。居間のテーブルの上で愛用のパソコン(iBooK)を使っている。今朝は8時過ぎの新幹線で地元に入る予定。午前中に群馬県の農業委員大会に出席し、午後からは県内の挨拶回り。夕方は利根郡某村長選の出陣式に出るという日程だ。夜は早目に戻って「総理を作る会」の悪巧み。一歩でも先に進めなければならない。