10日ほど前、生まれて初めて「不整脈」というのを経験した。石原ノブテル大臣とのパネル・ディスカッションの間も、数十秒に一回くらい胸が「ときめいている状態」だった。あれえと思って脈を取ってみると、「ドッキリ」する度に脈が違うリズムを刻んでいる。なるほど、これが世にいう「不整脈」というヤツか。

 

 政治家は「丈夫でなければ」生きられない。激務でたいがい身体のどこかを痛めている国会議員としては、相当健康な部類だと思う。今まで、健康診断で「異常」とか「再検査」とかいう項目をいただいたことは(記憶しているかぎり)一度もない。ましてや心臓に問題があるなどと指摘されたことは皆無だ。何かの薬を常時服用しているということもない。大したことはないだろうと思って、そのまま2、3日放っておいたが治らない。アフリカに出張中の妻に話すと、「とにかく早く専門医の先生に診てもらったほうがいいわよ。ダメじゃない、ほっておくなんて!」と国際電話でキツイお叱りを受けた。

 

 さっそく(というか1週間も経った後で)友人の紹介で、某大学病院の先生を訪ねた。知識も説明能力も(そして人柄も)申し分のない、とてもいい感じのドクターだった。その場で心電図とエコーを取り、血液検査をする。診断の結果は「心臓機能は正常。脈は通常より遅いがスポーツ心臓で心配なし。血液検査異常なし。疲れや睡眠不足、ストレス等からくる軽い不整脈と思われる」ということだった。「これって、忙しいドクターでもなるんですよね。生活改善といっても難しいかもしれませんが、ゆっくり睡眠をとるとか、出来るだけ休むように心がけるしかないですね」というお話だった。

 

 睡眠不足は今に始まったことではない。やはり知らず知らずのうちに精神的、肉体的なストレスがかかっていたにちがいない。「なんだ、オレってこんなデリケートなヤツだったのか」とちょっとだけガッカリした。過去7年間、政治家としていろんなプレッシャーをくぐり抜けてきた。酷暑の中、数時間の睡眠時間で戦い抜いた3年前の地獄のような参議院選挙(もちろん圧勝)でも、こんなふうにはならなかった。草津で滑って転んでから、どうも調子が良くない。ベッドから落ちて顔面を打ったり、軽い不整脈になったり...身体の疲労がピークに達しているということなんだろうか。回りからよく「若く見えるねえ」と言われるが、考えたらもう45歳でした。やっぱり年なんでしょうね。それにしても45歳の議員が「若手」なんて呼ばれるとは。日本の政界は異様な世界だ。

 

 とにかく、ホッとした。今週から来週にかけて全国を仲間の応援に飛び回らねばならない。これで思う存分、得意の応援演説をぶちかませるというものだ。そうそう、睡眠時間はあと1時間、余分にとるようにしよう。(少し休めば、自然に治るだろう。)

 

 追伸:考えてみると、こんな体調のことまで国政レポートに書く国会議員、あまりいないだろうなあ。ま、いいか、載せても。